ソニック・ストライカー

作者 高栖匡躬

茜色に染まる世界――そして訪れるパイロット達の黄昏

  • ★★★ Excellent!!!

 アメリカ空軍より奪取された四機の無人機――ストライク・ペガサス。
 それと同時に東シナ海尖閣諸島沖に突如として現れた、レーダーの死角海域――チャイナ・サークル。
 バミューダトライアングルのように、海域内に突入した戦闘機が消息をたつそれ。
 未知の兵器か、あるいは戦争を求める者たちによる狂言か。
 原因不明の現象を前にして、日本と中国の間にかつてないほど緊張が走っていた。

 そんな国際情勢をよそに、とあるオンラインゲームがネット界隈を賑わせている。

「ソニック・ストライカー」

 それは最新のフライトシュミレーションゲーム。
 現役パイロットが舌を巻く操作の再現度を持つそのゲームは、その現役パイロットや重度のゲーマー、あるいは軍事オタクの間に浸透していっていた。

 この物語の主人公――航空学生を目指す少女と、テストパイロットを引退した予備役兵の男は、「ソニック・ストライカー」の中で偶然の出会いを果たす。

 ゲームを通して心を通わせていく二人。

 しかし、そんな二人を巻き込んで、未曾有の危機がすぐそこまで迫っているのだった――。

 そして世界は冷ややかな茜色へと染まっていく。
 無人機が空気を切り裂く音とパイロット達の断末魔を響かせて。


 なんて、頑張って書いてみましたが。
 うん、私には荷が重かった。
 中途半端なレビューで申し訳ございません。

 しかし、本作品はこういう思わせぶりな文章がまさしくよく似合う、すばらしく重厚なサスペンス作品になります。(SFでもあるのかな)
 それこそ、もっとちゃんとした人が――知識や語彙のある――が書くべきなのだ。書くに値する作品なのだ。
 なぜ本作品がここまで埋もれているのか、不思議でなりません。

 詳しい内容はもう読んでくれと言うしかないのですが、上述の謎を追って、自衛隊または米軍、そして女子高生の日常と視点が切り替わり、様々な人間が織り成す群像劇となっております。

 はたして無人機奪取の目的は。
 チャイナ・サークルの謎とは。
 ソニック・ストライカーはただのオンラインゲームなのか。

 そして、世界に迫る未曾有の危機とは。

 これらが気になった方は是非とも本作品を読むべきです。
 また、綿密な空戦描写に、軍事知識や現実世界への皮肉をちりばめており読み応えは抜群。
 ラストバトルの決着は見事としか言いようがありません。

 上質な軍事サスペンス小説を求めてる皆さん!! ここにありますよ!!
 オススメです。

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