第5話魔導適性テスト開幕?

俺には魔導適性があったらしい。マジかよ。どうすりゃ良いんだ。俺が阿呆みたいに呆けていると、シェルエルが魔ほ…魔術で誰かと連絡を取りだした。いきなり暗号が耳に大音量で響いてくる。

「£¢%&£ω♯#℃∮*!!!」

「わかりました、お急ぎ下さい。」

シェルエルが冷静にそれだけ言って通信(?)を切った。と、思いきや俺にこう言った。

「ライさん…貴方は…男性で初めての、魔導適性者かも知れません…まだハッキリとはわかりませんが…とにかく、教授方に来ていただく事になりました…早速いらっしゃったようです。」

マ・ジ・か。じゃあなにか?アラートが鳴らなかったのが万が一故障とかだったら追放か!?追放か俺は!否、逮捕?処刑?…嫌だぞそんなの!ってセンセーと思わしき人物大勢来やがったぁぁぁ!!どうしろっての!?でも、俺の内心なんぞ知りもしないセンセーと思わしき方々は俺に心底驚いた顔で名前と種族、能力を問いただした。俺はまぁ、本当の事は言えないし、出来ないということがわかっているから…仕方なぁーくノノの時とほぼほぼ変わらない答えを教授方に言ってしまった。

「名前はライ。種族は嘘使いライアー。能力は嘘吐き皇帝フェイクス・エンペラー。」

「そんな種族は存在しないハズ…12種族の中にはありません…」

だろうね。うん。その十二種族ってのが何かは知らねぇけどさ。誰か助けてくれ。このままじゃバレる。真顔どころか、ニヤついた感じもある表情を、恐らく浮かべているであろう俺の内心は、実は凄く。物凄く。焦っていた。処刑はもう勘弁してください…マジで。そんな俺の願いを知ってか知らずか、リクシードが俺に代わって説明をしてくれた。

「教授方。こいつは我の眷属けんぞくである。よって、害はない。まぁ…こいつが何かをするのであれば、主である我が全責任を取ろう…」

タメ口なんですねリクシードさん。せめて教授の前では厨二やめませんか。はぁ…やはり物凄く長いし、くどいし、面倒なので省略しよう。とりあえず私の知人だから大丈夫だとは言ってくれたようだ。厨二だがお前の優しさは伝わったぞリクシード。厨二だが。

「では…フランシス。魔導適性確認をさせて貰いたいので少しこの方をお借り出来るかな?」

「あぁ。ただし、我の眷属である故、我も同行の許可を要求させて貰う。」

「了解~!フランシスの連れさんだし仕方無いねー!」

ついてくるのかリクシード。まぁセンセー達と俺だけってのも嫌だけどな。そしてセンセーが軽い。

「アリースタ。貴方にもこの者のテストをして頂きます。宜しいですね?」

「はい。」

おい、ちょ、待て、シェルエルが俺をテスト?どういうことだ?シェルエル!?簡単にはい。じゃないよな!?何なんだよマジで!

「二人共ずるーい!!二人が行くなら私もー!ね?良いでしょ?せんせー!」

ノノっ…テメェまで何を…やっぱ誰も来んな!テストとかやめろ!入学するつもりは更々ねぇ!!

「フィルルは勉強です。あなた、このままでは落第ですよ?」

「えー!?お願いせんせー!今日だけ!ねっ?」

「仕方無いですねぇ…明日は勉強するんですよ?」

よし。テメェ。後でぶっ飛ばす。俺の首がまだ胴体と引っ付いてたらな。



と言うわけで……俺は何か闘技場みたいなところに駆り出されて、何故か魔術を使ってシェルエルと戦闘をしなければならんという……シェルエルは何か凄い露出度高い服来てるし、目のやり場に正直困るんだけど…これでどうやって戦えと?絶対シェルエルヤバイことになるよな?…



さぁ、どうしたものか…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る