第4話魔導適性確認通用しません?

「ノノ。遅刻しますよ?…あら…そちらは?…」

突如ノノを呼び現れた超絶美少女。ここはとりあえず…またどうせ嘘になるんだろうが名前を…

「俺はライ。」

「アリースタ。こいつはノノに爆破?殺人未遂?をされた可哀相で憐れな被害者だ。」

リクシードが俺に代わって説明をしてくれた。手間が省けたな。

「そうでしたか…ノノがご迷惑を。わたくしはシェルエル・アリースタ。すぐ近くにありますシュベランデルク魔術学校の生徒会長です。」

マジかよ。凄い良いとこの育ち感が尋常じゃねぇ。しかも生徒会長?とんだエリート様だなぁ…容姿も頭脳もあるなんて…完璧過ぎやしませんか。流石にこうも完璧人間だと……俺なんかが前に立って、しかも見下ろしてる(身長のせいだからな。心情で見下してるんじゃねぇぞ。)っていうのが負い目を感じてならないんだが。

「別にいいけど…魔術学校?」

全く良くないって意味だ。悟ってくれエリート様。

「そうだ。我も、ノノも通っておる。アリースタは勿論首席だしな。」

「へぇー…って!?」

「一見は百聞にしかずって言うでしょ!行くよ!」

はぁっ!?ノノは俺の手を掴んで…学校とやらに行くつもりか!?待て待て待て待て!!誰が行きたいって言った!?はぁっ!?何で俺が!!!ことわざ間違ってるし!!それじゃあ逆だし!!おいおいおいおい!!

「ノノ!?魔導適性の無き人は不法侵入で捕まりますよっ!?」

「汝等!戻ってこんか!!」

嘘だろ…ここでも俺は罪人になるのか!?転生(?)してまで運命は俺に何回同じ悲劇を望んでるんだ!?二人も呼び止めてるし流石に止まるかと思いきや

「エグシャンテ!」

なんか唱え出したぁぁぁ!!!助けてくれえええ!!お前は魔術ろくに使えねぇんだろうがぁぁぁぁ!!くっそ!どうせ口に出せるのは嘘なんだろ!無理じゃねぇか!どうしろって言うんだよ!!もうどうにでもなりやがれっ!!




まぁ、ほぼほぼ俺は観念してたな。死ぬかと思った。が、予想を幸いなことに裏切ってくれたノノ。ワープは奇跡的に出来たようだ。でも成功したと言うことは学校の前である。校門の目の前だ。何らかのセンサーが置いてある。これが魔導適性を感知する奴なんだろう。ノノは迷いなく突っ切ろうとする。が、流石にここでまで罪人になろうとは俺は思っていない!ノノの力は多分強い方だろう。だが、俺だって別段弱いわけではない。ノノが手を掴んで離さないので綱引き的な形になって抵抗していた。でも、流石に体力は落ちる。ヤバイと思ったそのとき!

「「エグシャンテ!」」

二人の声がして、助けに来てくれたかと、俺は、一瞬だけ思ってしまった。いや、そうだったのかも知れない。だが、結果的に、二人がワープしてきたことにより、俺はワープしてきた二人にぶつかり、半ば押し出されるかのようにセンサーへ突入。




          死んだ。




そう思ったのもつかの間。シェルエルが沈黙を裂いて喋り出した。

「そんな…何故アラートが…?鳴らない…?…つまり…男性にも…魔導適性は認められるの…?…」

どう言うことだ?シェルエルが確かめたが、アラートは正常に鳴るハズだったのだ。俺が魔導適性を持って居なければ。じゃあ何故だ?何故俺に…?…あるのか?…本当に…?…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る