長いときを経てなお終わらない『キノコorタケノコ戦争』。
人々の論争から始まり、それを元にしたこの小説は戦争という残酷さを描きながらも、そのあまりにもシュールで滑稽な可笑しさ(お菓子とかけてるわけじゃないんだから!)を孕み、時折クスリと笑わせる面白さがある。
ほとんど台詞がないにも関わらず最後まで読めるのは題材と作者様の文筆の素晴らしさゆえでしょう。
私はキノコタケノコ中立派だけど、これを読んだらタケノコを応援したい。
でもこの小説ではキノコは嫌なやつとはいえ、柄の部分を単体でカリカリかじるのも好きだから捨てがたい。
もちろん全体のほとんどがチョコで包まれたタケノコも捨てがたく、甲乙つけがたい……。
誰か!誰か私に神(製造主でも可)の啓示をくれー!私はどうすればいいんだーー!!⬅ジブンデキメロ
それはいつから始まり、いつ終わるとも知れない果てしなき戦い。最初は単なる意地の張り合い。極々日常にありふれた小さな争いだった。しかしそれは時が経つにつれ大きな争いと成り、いつしか血を血で洗うような戦争へと発展していった。彼ら、彼女らは(キノコorタケノコ)こそが至高の存在であり、そして(タケノコorキノコ)など畜生にも劣る下劣な存在として罵り日夜戦いを繰り広げているのである。これはそんな争いの一幕を描いた物語である。
▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪どちらかというとタケノコ派だけどさ、正直どっちもうまいってことで和平交渉すればいいのにとこの問題を見るたび思ってしまう。
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