微妙な距離感が読んでいて心に残る思い。彼女との距離はもしかして物凄く遠く離れた所にあるのかもしれないし、行く事の出来ない距離でもあるのかもしれない。でも、毎年、毎年。アジサイの華を忘れずに、そのアジサイが二人の距離を近くにいざない求め合っていたんでしょう。その想いは毎年、届いていたのだから。アジサイの華言葉青いアジサイは「辛抱強い愛情」ピンクそれは「元気な女性像」きっと彼女は前に進み始めると思います。
しっとりとした文章で話は進みます。全体的に淡い印象を抱かせますが、しっかりと紫陽花と傘の色が彩色されていて物悲しくも綺麗です。物語の雰囲気と優しい語りが織りなす素敵な物語。是非、ご一読を。
少年が少女?に思いを告げる話です。毎年、紫陽花の季節に現れる彼女。梅雨の季節に降る雨は思いまで流してくれるのでしょうか。彼の心境と描写が相まって、ファンタジーのような幻想的な風景すら浮かんできます。できるのなら、もっとこの雰囲気を味わっていたいくらいですね!次の話にも期待して星三つ送らせて頂きます。
とても切なくて、胸がズクンと唸る物語でした。色を意識した描写もぼくの好みでした。優しいのにとても切なくて、きゅっと胸を掴みたくなる。雨がとても優しく感じました。涙の乾くことを願って止まない物語。切ない物語を読みたいあなたの元にぜひともおすすめしたい作品です。
彼女が何者かわかった瞬間に切なさが押し寄せます。 一年に一度見かける彼女。彼女はまた来年も来るのでしょうか。 紫陽花の色と傘の色が、雨に濡れる心にあかりを灯すようです。
好きなんですよ、あの映画。私にこの手のやり方を教えてくれたのはあの映画でした。ただ、この作品では衝撃よりも、胸に迫る切なさが先に立ちます。ちょっと切り口が違うだけで印象は変わるものですね。
短い文の中に様々な感情とそれを表すかのような色が描かれています。 彼女が傘を差して紫陽花の花束を持ってくる。 その意味が分かった時、心に降る雨も意味を変えるのかもしれません。
序盤も文体からなんとなく切なさがにじみ出ていますが、読み終わったあとの切なさといったらもう、文字では表現できません。彼女は来年も、紫陽花を持ってくるのでしょうか?考えただけで胸がつまります。
紫陽花の季節に見かける彼女。毎年見かける彼女、なぜその季節に見かけるのか、一年に一度のことなのに主人公の『僕』はよく憶えているなとか、不思議に思いながら読み進めました。そしてその理由がわかると「ああ、そうか」とかみしめるように思いました。切なく、素敵な作品です。
短い話しながら、二人ともとても優しくて、お互いの愛の深さを感じるいい話でした。健気です。純粋です。(/_;)ここから超発展させて「ゴースト・ニューヨークの幻」のような話に持っていけそうですね(あ、これは冗談です