第4話 ボッチと担任

俺が生徒会に入って、早一か月が経つのだが、

「面倒事が多すぎる……」

「ん、あっさーどしたの?」


ああ、つい口に出てしまった。


「何でもないよ。」

というと山口はあっそ、と興味なさげに席を立つ。


しかし、どうしたものかね……生徒会の課題が終わらん。

「朝長君いますかー?」

「おう。」

大宮天使が何の用だい?


「実はですね……」

と、大宮は要件を話し始めた。


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…要約すると、生徒会での親睦を深めるために、焼き肉パーティだそうだ。パーティというと嫌悪感しか覚えない。


それは近所の焼肉パーティでのこと

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「大地君お肉ばっかり食べてないで野菜も食べないと、」

そういいながら、近所のおばさんが、野菜9対肉1の割合で渡してくる。

自分、肉10のくせに。

気づけば俺はテント外れの人目につかないところに一人でいた。

帰ろうか、そう歩き始めるとテントからこんな会話が聞こえた。


「大地君って気持ち悪いわよねぇ、」

「ええ、ほんとそうです、学校でも、近所ってだけで恥ですよ」

「「ははは」」


……泣くぞ

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俺は同じ過ちは繰り返さない。

「いや、やめておくよ、」

「どうして?」


ふむ、粘るな。

「もしかして用事とか?」


まぁ、そういうことでいいだろう。


「ああ、そうなんだ」


すると大宮は悪魔のような笑みを浮かべ、


「時間指定してないのにどうして用事があるってわかるんですかぁ?」


ビクッ、一瞬、嘘を暴かれたときに体が震えた。


「やっぱウソでしたね」


こわ、


「来週の日曜日の午後7時くらいに取り敢えず生徒会室で」


そう言い残し、大宮怖いやつは教室を去った。


あの子ってそんなに怖かったっけ?


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ということでやってきました!日曜日の午後7時、生徒会質です!なんと左手に見えるのは素晴らしい生徒会の仲間たち!!いやーどんなパーティになるか楽しみです


……と、自分でもよくわからない実況をしながら、メンバーがそろうのを待つ。



「…全員揃いましたね、それじゃぁ行きましょう。」


嗚呼、神様、願いが一つ叶うなら、ここ数年で失ったコミュニケーション能力

を僕に……


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始まった。地獄の焼肉パーティが。

生徒ならまだよかったのだ。


「私が参加するのは生徒会の担当として当然だろう。」

そこにはビールを一気に煽る担任おっさんの姿が。


10分後

俺は場を見計らい、

「先生、お代です。体調悪くなったんで帰りますね」

すると担任は


「帰らせるわけないだロ☆」

といい、襟首をつかむ。

もう酔っているらしい。

「お前のコミュ力じょーしょーのためのしれんだぁ、いってこぉい」

……人とはここまで短時間で変わるものなのか?

むろんトイレにひきこも……

「私が一緒についていてやる☆」

いつの間にか俺の隣にいた担任酔っ払いは俺の服を引っ張り、生徒会メンバーの元へ。


「まずは自己紹介からだ。You are going to intoroduse yourself」


は、日本語でOK?


「えっと、俺は知ってるから、俺が自己紹介するな?」

「おう。」

「俺の名前は……」



40分後、

なんかいっぱいコミュニケーションできた。

コミュ障改善か?ついに改善してしまうのか?


「生徒会長がにやけてる……キモイ」


心無い女子のことば、

前言撤回。俺、ぼっちでいい。



三時間後、


「お開きにしまーす」

「お疲れー」

俺は真っ先に、ドアを開、け?


俺は気づいてしまった、俺の服をつかむ担任の姿に


「朝長、大変申し上げにくいのだが、」

いつになく重い雰囲気で、

「酒飲みすぎて交通費なくなったから家まで送って☆」


……


「すみません、さようなら」

「ひどいひどいひどい、あー待って、駅まででいいからー」


まぁ、いいか、駅までだし、変に付きまとわれるよりましだ。


「わかりました。」

「おお、さっすが優しいー」


「じゃ、また、」


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帰り道

「グー、スー、スピー」

寝てやがる。バス停の待ち時間で寝やがった。


ここは、様々なエロゲを極めた俺が睡姦……なんてしたら後日殺されるのが目に見えているのでそっとしておく。


「駅、着きましたよ、」

「うう、怠いからお前んち泊めて」


知るかよ。 


「すみません、妹が……」

「修学旅行」


「親が……」

「一緒に住んでねぇだえろ」


ああ、積みましたわ、これ。

「ソファでいいから、な?」


図々しいぃ


「分かりました」

「ああ、助かるよ。」



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≪6時、6時!!!!≫

耳障りな音、が、する?


「起きたか、昨日はすまんな、お詫びと言っちゃぁなんだが、飯と弁当を作っておいた」


料理できるのか。まぁ、ここは素直に


「ありがとうございます」

「ああ、この程度なんてことない」


平和な時は突如として終わりを迎える。


「ところで、ゴミ箱に入っていたこの紙は何かな?」

そこには、≪生徒会 体育祭プログラム≫と。


「これは、先週渡したものだな。一昨日くらいに生徒会で話し合ったんじゃないのか?」


「あ、すみません、忘れてました」


謝ったら許してくれるよね☆


「そうか、じゃぁ罰として、今週の生徒会の仕事増量な」


「いえ、今週は忙しいので勘弁してください」

「なぜだ?」


先週発売のエロゲが届くからなんて言えませんよ……


「まぁ、来ないならいろいろお前にとって不都合が

起こるかもしれないが」


行けばいいんでしょ行けば!!


「はぁ、わかりました。」


まぁ、エロゲを極めるのはいつでもできるし


「それと、お前の机の鍵のひきだしには何が入っているんだ?あんなに厳重なのは初めて見た」


俺の秘蔵のコレクションがばれただと!?


俺は機転を利かせて、

「ああ、通帳とかですね」


「そうか、気をつけろよ」


危うく俺の黒歴史が更新されるところだった



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お知らせ

ちょっと文章量減らそうと思います。具体的には、3000字以上書いていたのが、2000~3000くらいになります

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孤高のボッチ かに @waido

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