血の薫るような、戦いの文章

朗読させていただいたご縁もあり、
普通に読むよりも作品の世界観に入り込ませていただいた気がします。

刀を手にした二人の男達の命の取り合い。
適宜に使用される漢字の扱い方がなんといっても巧いです。

難しい漢字のその場にあった使用の仕方。
読めば作品の雰囲気に読者を引き込み、緊張感と高揚感を煽ってくれる短編小説です。

途中に女性キャラの死について書かれるのですが、あっさりとした死の中に、二人の剣客のありようをさらりとわからせるような演出があり、それが印象深かったです。

この作者さんの他作品を読む入り口としても、楽しんでいただければと思います。