偏執狂の猿にタイプライターを無限に打鍵させたとき、猿のテキストが偶発的にカート・ヴォネガットを凌駕する確率に関する実験報告

作者 D坂ノボル

40

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★★★ Excellent!!!

前作から引き続き、読ませていただいてます。

不条理な世界のなかで描かれる奇妙な物語集です。
時にグロテスクで身の毛のよだつ展開もあれば、風刺の利いたブラックコメディもあります。

しかしどの物語の底辺にも奇妙な共感を覚えるのは、根本に人間の抱える孤独と悲しみがあるからなのかもしれません。

一読の価値があります。

★★★ Excellent!!!

 バラエティ豊かなSF短編集です。 

「キャベジン」「監視人の恋」みたいな純愛小説もあり、「見世物小屋の少女」みたいな、おどろおどろしくも美しい小説もあり、「バナナ・ショック」「童貞裁判」みたいなスラップスティックもあり。

 切ない恋から、人類を滅ぼす妄執まで。
 すごくバラエティ豊かなんだけど、でも、きっちり軸が通っている……
 そう、異形の愛を描いたSF群です。
 

★★★ Excellent!!!

あらゆるゲームには攻略法があり、仕組みの裏をかき、盲点を付き、小さな穴を一点突破していく、という狡い手を無視して正々堂々愛が勝つ話でした。

愛が勝つことが幸せなのかについてのコメントは差し控えるとして。

物語の構造と問いかけはよく分かり、面白いゲームの発明であったと思います。
それだけに前提条件にいくつか穴があるように感じ、いや別に穴があろうがなかろうが、そういう世界の話なんだからと言われればそれまでとして、そこが塞がるともっとゲームのクオリティが上がるなぁと感じました。つまりこれをミステリーとして、攻略法を見出そうとする読み手へのフェアネスとして。そういう人間だって幸せになる、なろうとする権利があると思うからです。

というのは俺が男性であるから思うことなのかもしれません。面白かったです。

バナナ・ショック感想
今や滅びの危機に瀕しているというバナナ、いつかはそういう日が来るかもしれません。ガチのSFですね。未来を的確に予言するやつ。将来起こりうる危険性を確実に訴えてくるやつです。制作年代から判断すると、まああのへんのテレビ番組からの発想かなと思いますが、関係ないです。読みましょう。
あと俺も来世は痩せで生まれたいです。

The post persons-もう人間じゃない- :これめちゃくちゃいいので読みましょう。できればD坂ノボル先生の作風に慣れる前に読みたかったなぁ、という気持ちもあるので、最初にこっから行ってもいいかもしんない。慣れててもでも凄い良かったです。

どっちかと言うとディックですね、言われてみればこの作風はということに気づきました。いやディックはこんなガチバトル描写はしない気もしますけど。面白かった。

ハルピュイア:完全完璧な続「うそつき」です。ハービイが不完全で、ロボットで良かったなあと思う話でした。