第20話 20日

 カクヨムで初めて小説を投稿したのは、今年の3月2日。

 良く分からなかったが、なんとなくで登録したと思う。

 なんとなく小説を投稿して、何気なく見たカクヨムブログで知った、エッセイ・実話・実用作品コンテスト。

 軽い気持ちでやってみようかな?と思って書き始め、5万字以上という文字数に苦しみ始めた頃、パソコンの調子が急に悪くなり突然再起動を始めた。

 書いていた途中の小説は1万字ほどになっていたが、全て消えてしまった。

 縁起が悪いのでそのネタは封印し、別の話を書き始めたのが5月16日の事。

 どんな話を書こうか?と思い出に浸りながら思ったのは、面白くもなんともない、ただただ不思議な事が多かった気がする。だった。

 だったらそれを短編で書いて、話数を増やす事で文字数を稼ごう!

 こうして開いたのはボツネタフォルダ。

 箇条書きのものから、途中まで書いてあるもの、書ききったけどイマイチだったものまで。

 その中で特に駄目そうなものはボツフォルダ内に作った封印フォルダに移動させ、不思議な話を選りすぐった。

 途中に出てくる中学の頃の話とか、高校の時の話は、このフォルダの中から出して書き直したものだ。

 年齢の設定を書いていないのは高校を卒業してからの話しで、中でも1番最近にあったのは、16話の10分。逆に1番古いのは小学校の話である13話の35分。

 使えそうなボツ話は全て使いたかったのだが、そうすると他サイトで書いている思い出話と同じ感じになってしまうので、テーマを決める事にした。

 良かった話し?

 そんな平和な話ならば初めからボツネタにはなっていない。

 怖い話し?

 5万文字書けるだけの経験がない。

 嫌だった話?

 それを書いている途中でパソコンが再起動になったいわく付だ!

 そこで、使えそうなネタを全て読み返してグループ分けをして、1番多かったテーマをそのまま使う事にした。

 それが、人と出会い、別れる話。

 次に考えたのは題名。

 出会いと別れ、なんて安直な題名も候補にはあったが、サブタイトルが付けやすい感じにしたいと思ったので、先にサブタイトルから考える事に。

 この時は確か5分位で、これは6年位前の話で、こっちのは一瞬だったな。

 あれ?これ、このままサブタイトルで良いんじゃないか?

 だったら題名はー……。

 だいたい?

 しっくり来ない。

 これくらい?

 イマイチだなぁ……。

 時間?

 サブタイトルとの相性が1番悪い気がする!

 出会って別れるまでの時間?

 これは長いし、出会って別れるまでがフワッとしてる話もあるから駄目だ。

 凡そ?

 硬いわ!

 なにも思い浮かばなかったので、一旦題名の事は忘れて小説を書き始める事にした。この時点での題名は、「凡そ(仮)」だった。

 第1話が書き終わり、初投稿!といきたかったのに、題名がまだ決まらない。

 凡そ。

 かなり硬い感じがするのに、読んでみると硬くないってのも、面白いかも?とかいう自分なりの言い訳をした所で、

 5月16日、第1話投稿。

 毎日決まった時間に投稿しよう。と、謎の決まりを自分で作り、毎日せっせと文字数と格闘する。

 2万文字を越えた辺りで、今度は何話まで書こう?と考え始めた。

 10話?

 とっくに過ぎた。

 15話?

 残り3話で3万文字は無理だ。

 20話?

 後8話で3万文字。これなら、もしかしたらいけるかも?

 案外アッサリと20話編成にする事が決まり、使うネタも大体決まったので、後は本格的な文字数との戦い。

 書けるか?

 出来るのか?

 やってみるしかない。

 第14話半年や、第15話6年前は、この為かなり長い話になってしまった。

 そしてこれが、最後の1話。

 サブタイトルをカクヨムの登録日からにするか、それとも、エッセイ・実話・実用作品コンテストを知ってからにするか、パソコンが再起動して書く小説を変更してからにするか。

 少しだけ悩んで、第1話投稿から最終話までの20日にする事にした。

 小説を書く為、少し変わった人々の事を思い出してみると、これまではネタにもしにくい無駄な出会いだと思っていた事が不思議になるほど楽しかった。

 無事に5万文字を乗り越える事が出来た喜びを、少し変わった人々と分かち合いたい……とは思わないが、

 全ての出会いに、感謝。

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凡そ SIN @kiva

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