人気Web作家になる! 志を胸にカクヨムへの投稿を開始した著者さんの奮戦を綴ったエッセイがこちら。
なにより目を惹かれたのは、著者さんが包み隠してないところでした。「私の小説はつまらないのだ!!」なんて、なかなか言えるものじゃありません。
そしてその後の分析がまたご自身に容赦ないのです。
それを越えて模索していく「ウケる」ための心得。読者としてコンテスト応募作のレビュー実施や、ご自身の作品をコンテストへ応募するなど、ひとつひとつ積み重ねていきます。
この展開、少年マンガの王道ですよね! 挫折から立ち上がり、一段ずつ階段を上がっていく姿なんてまさに。
各話の連なりにチャレンジャーのリアリズムと熱意が匂い立っていて、同じようにご投稿されている方は特に感じるものがあるはず。
読むとなにかを創りたくなることまちがいなしです!
(味があるから人気作! 濃さと厚さの4選/文=髙橋 剛)
僕は、基本的に受け身というか、自分からは積極的に行動できないタイプなので、創作関係のお話とかしたくてもうじうじしちゃってるんですけど、この作品(エッセイですかね?)を見ると、やっぱり何事も行動あるのみなのだなぁと痛感します。
面白いお話が受けるというのはもっともですが、それよりも何よりも僕は作者さんの小説に対する行動力が功を奏しているように感じました。その行動力は本当に尊敬しますし、羨ましいです。
僕も、少しでも自分の作品の為に行動してみようと思える作品でしたので評価させていただきました。大変為になる作品だと思いますので、皆さんもご一読してみてください。
ヒットしている異世界転生物を読んでみれば分かると思いますが、「非常に面白い」という事が共通しています。ジャンル内容以前に、著者の筆力がとても高いのです。そしてヒット作を書いている作者様に共通している事が更にあり、「異世界転生」というジャンルを非常に深く愛し、そのジャンルの真髄が何であるかという事を悟り得ている作者様がとても多い事が上げられます。
要するにジャンルという物は、あくまでも「料理の皿」でしかなく、大事なのは「皿に乗っている料理」な訳です。皿に拘るのはいいですけど、料理を食べに来た読者というお客は、「皿を食べに来ていない」という訳ですね。
そして腕のいい料理人(異世界転生物でヒット作を出している作者様)は、その事を熟知しています。だから皿の性質、形状を熟知して、それに合う様に美味しい料理を作ろうと人並み外れた努力と研鑽を日夜行ない続けている訳です。
要するに「流行りのジャンルだから受けている」という視点で、異世界転生物を捉えて挑むという態度では「皿に対する愛が足りない」上に、そもそも作者本人が「料理の腕を上げよう」という意志を始めから欠落させている訳です。はっきり言って、料理を食べに来た客を馬鹿にしています。そんな料理人の作った食事なんて、誰も食べたいとは思わないでしょう。読んでもらえないのも当然な訳です。
ジャンルは何であれ、読者の為に何が出来るか? 作者である以上、その事をまず第一に考えないといけない訳ですね。この作品はこの事を示唆してくれる、非常に素晴らしいエッセイだと思います。