タイちゃんは、競馬でいう いわゆる穴馬ですね。詳しく説明するとネタバレになるので書きませんが、その辺の展開を楽しく読ませて頂きました。
次々に現れる魅力的な男性たちと、主人公を陰で守る「マイペースな君」。主人公の一人語りでとても読みやすく、面白い物語です。個人的には、瀬戸君応援派でした。笑鈍感な主人公に思わず和んでしまう作品でした。
主人公、葵の天然な魅力もさることながら、他のキャラも存在感たっぷりに活き活きと動いてますね。木山さんのその後がとても気になるのですが、彼は素晴らしいオトコでしたね!瀬戸くんもいいやつだし、葵は罪深い女だwとにかく、読み始めたら一気読みの素敵なお話しでした。
能天気でチャーミングなOL・葵さんと、猫のようにするりとマイペースに人の懐に潜り込んでくる系幼馴染み男子のタイちゃん。葵さんは口先ではタイちゃんを追っ払っていますが、二人のやり取りは本当に楽しそう。葵さんのまわりには、人使い荒い(?)系の同僚、高嶺の花系(?)の先輩、カフェの店長(癒し系)など、魅力的な男性のラインナップ。誰を選ぶのかな?そもそも、葵さんは彼らの好意に気づいているのかな?など、読んでいてひたすらきゅんきゅんします。
ちょっと(?)鈍い女性主人公と、彼女を取り巻く魅力的な男性陣。鈍感な主人公と、彼女に好意を寄せる男性たちの噛み合わないやり取りや、ときどき飛び出す面白い比喩表現にくすりとしながら、最後まで読ませていただきました。長すぎず短すぎず、休日を持て余した女性にオススメの一作です。
もちろん波風はあるのですが、みんながしっかりと日常を生きながら緩やかで大きな物語になっていきます。このほんわかとしたペースがとてもいい小説です。それはたぶん流れるような語り口のせいで、ちょっと癖のあるかわいいキャラクターのせいで、何気に毎度のように登場する料理のせいで、そう言ったものが積み重なる感じがとても心地よかったです。ボリュームはありますが、あっという間に読んでしまうでしょう。読み終えた後、なにか暖かい気持ちになれるはず。