サクラ・スケッチ

作者 かえで

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★★★ Excellent!!!

物がない時代、絵の具でさえ高級なのでしょう。

ひたむきに桜並木を書く主人公、その姿を想像すると、思いがこの世界に宿っていきます。

買い食いのコロッケのエピソード、今ではコンビニなどで手軽にできますが、この世界では贅沢でしょう。

先輩との別れ、それでも桜は再び舞い戻る。

いいお話をありがとうございました、次の作品に期待して星3つ送らせて頂きます。

★★ Very Good!!

 絵を描くことの意味が分からなくなってしまった主人公への先生の言葉が身に沁みました。創作をする者なら誰でも行き詰ったりするものです。そこからの脱却、出発がさらりと描かれています。
 否定されることから始まる物語は、主人公への共感をそそりました。彼女がそこからどのようにして前へ進むのか、お楽しみください。

★★★ Excellent!!!

終戦から15年、現代日本の原風景のような、
知らないのに懐かしい昭和半ばの焼津にて、
夢中になって桜の絵を描いていた「私」は、
その日、初めて、シャッターを切る安部先輩の存在に気が付いた。

まもなく東京に行く安部先輩が語る将来像、
なぜ買い食いか美味しいのかをテーマとするコロッケ演説、
絵を描くことが好きだからこそ嫌になった日、
そのとき先生が語ってくれたこと。

写実的でありながら優しく瑞々しいタッチで、
絵描きに憧れる少女の桜の季節が描かれる。
爽やかで、少し切ない読後感がすごく好き。

絵を描くことについて語る先生の言葉に、
私もひたむきに創作に取り組みたいと、
思いを新たにさせてもらいました。