第51話 シンガポールのモスバーガーにはビール置いてます。誰得情報?
あの後、次の目的地に行く前に少し喉が渇いたので、どこか喫茶店にでも入って休憩しながらAIパットを使い検索しようという事になった。
公園の中を散策すると、なんとこんなところに、モスバーガーがあったので、日本的な店のほうがなんとなく落ち着くと思い入店した。
二人で身振り手振りで、オレンジジュースを注文し、席に座る。AIパットをテーブルに置き、呟くように玲奈が言う。
「さあてと、次はどこにしようかな~」
「えっ?"どこにしようかな?ってどういう意味?AIが白石のこれまでの過去の行動データを分析して自動的に検索して決めてるんじゃないの?」
「えっ!ああっ、はわわ、そうでしたよね~そうそうAIが決めてるんだよ、もっもちのろんだよ、え~とあった次の場所は...セントーサ島だって!」
「セントーサ島って確か、有名観光スポットとして有名だけど、地元のデートスポットしても有名とか確かガイドに書い...」
「さあ、早速行こうね!!レッツゴー!」
その時、ふと窓の外をのぞくと、驚いた事に、清水君とはなさんが通り掛かるのが目に入った。
「あっはなさんと清水だ!」
「チッ!さっすが清水君、もうバレたか」
玲奈は清水君たちが通り過ぎるのを見計らうと僕の袖をつかんで強くひっぱりながら力強く言い放つ。
「さあ、大脱走といきますか」
「えっ?ちょっと、なんで逃げるの?」
「いいから!」
店からそっと出て直ぐに建物の影に隠れるような感じでじっと様子を伺っていると、清水とはなさんの声がするのが分った。
「でも、清水あの二人がどうしてここだって分かるの?」
「うん~まあなんと言うか、勘?」
い~やそれ絶対違うから、何か仕掛けがあるぞあいつの事だから。
そんな事思いながら清水達に手を振ろうとすると、梶本が僕の手を思いっきり抓ってくる。
「痛て!何でつねるんだよ、玲奈さ...」
「しぃ!見つかっちゃうじゃないの」
へ?何言ってるのこの人?
「ねえ、何でこんな風に隠れる必要があるの?」
「うるさい!静かにして、見つからないようにタクシーに乗り込むよ」
僕は袖を引っ張られ、道路まで連れてこられた。そこにちょうどタクシーが停って客待ちをしていた。
「あっタクシーがいた、あれに乗ろう早く!」
「分かったよ、ちょっと押さないで」
その時、背後からはなさんの声が聞こえた。
「あっいた~こうくん、玲奈何処に行くの~?」
「まっずい!コーキ早く乗って!」
僕はまた強引にタクシーに押し込まれてしまった。
「ちょっと待ってよーああ~行っちゃった~も~う何考えてるのか全然わかんない!」
「困ったもんだな、梶本にも」
(しかしそれだけ昨夜の効果が出ているって事か、ちょっと困った状況だけど、面白い!)
「フフフ」
「ゲッいつにもましてゲス海キモイ、気持ち悪すぎだよ!」
ネクラ男子なのにカオヨミで女子好感度がなぜか上がっていく件 ITSUMONO @melonguma
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ネクラ男子なのにカオヨミで女子好感度がなぜか上がっていく件の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます