こりす書房

作者 六月雨音

68

25人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

 作者の六月菜摘さんの作品はどれも可愛らしい空気が満ちている。
 それは言葉を丁寧に選び、決して自分らしさから外れない、六月さんのポリシーが守られている証拠だろう。

 この作品もそう。

 どの話を読んでも、どの一文を読んでも、六月さんらしさを感じないところがない。

 制約と言えば堅苦しいけれど、六月さんらしさという制約を守りつつ、可愛らしい六月ワールドを構築するのは簡単なことではない。話には可愛らしい場面だけでなくシリアスな場面も悲しい場面もあるのに、必ず六月さんらしいものになっているからだ。

 自分らしさを失わずにいくつも作品を生んでいる作者さんに、素直に脱帽しています。
 

★★★ Excellent!!!

現在10話まで公開されています。
物語は可愛らしくて優しい雰囲気にあふれています。今回の主役はコリス。でもなにかと働き者でしっかり者で、なんだか微笑ましく応援しながらもそっと眺めていたくなります。
散りばめられた10の話はどれもがちょっと変わったお話で、いろんなコリス君を眺めることができます。
とにかく流れるような語り口にふわふわとこの世界を旅している気持ちになるはず。ちょっと癒されたい、そんな自覚がある人にもない人にもお勧めです。

★★★ Excellent!!!

小さな生き物たちへの細やかな優しさに溢れた、温かい作品です。
全ての生き物の命を愛おしむ作者様の思いが、まるでそのまま形になったようです。
こんな風に、全てのものを深く愛する温かな心で過ごせたら、きっと、もっとずっと幸せに違いない。——でも、それはとても難しい。
自分と、そんな優しく温かな世界との距離が少し遠くて…ちょっと切ないような気持ちにもなりました。

これから、どんな美しい情景が新たに紡がれていくのか、とても楽しみです。

★★★ Excellent!!!

こりす君は働き者なんだ。
体は小さいけれど、たくさん動くよ。
今日も『玻璃の音*書房』に顔を出す。
焦げ茶色の窓の木枠から中を覗くんだけれど、
ラムネの瓶の色をしたいい加減な厚みの窓ガラスには、
ちょうどこりす君の目の高さに気泡がある。
いつも頑張って背伸びをするんだけど、
その度にどんぐりを落としてしまうんだ。
気泡を覗くと世界がさかさまになってしまって、
こりす君は目を回しちゃう。
だからとってもとっても気を付けるんだ。
今日の仕事はなんだろうな。

★★★ Excellent!!!

この作者さまは、本当に不思議なのですが……私の中の幼児体験や、読んできた本の端々の記憶や、心の引き出しにしまってあるイメージの数々を、突然ひょいっと作品の中に書いてくださっていることが多いのです。
もちろん、作者さまはそんなことご存じありませんが…。
この作品はとくにそれが多く、なんだか私だけの大事な絵本のような気持ちになりました。
私の中の小さな私が「みんな読んじゃダメ!これはわたしの!」とわがまま言いだしそうな気がします。

★★★ Excellent!!!

個人的にすごく憧れます。
単にキャラや言い回しがカワイイと言うだけではありません。
文章構成がしっかりしており、作者の技量からにじみ出る何かがベースにあります。
読み手をホッコリさせるのって難しいです。少しでも「わざとらしい」と感じたら、癒しどころか興醒めですもん。そういう意味でもスゴイと思います。

★★★ Excellent!!!

コリス=子栗鼠=ハムスター(※イメージで)
「甥っ子がハマって家族で飼ってたハム太郎」
※実妹が30年以上前、実家でも飼っていた(笑)

あらゆる意味で一言一句こだわる「詩人さん」
その切なくストイックなスタイルが痺れますね。

自分と「あまりに異なる世界観と設定」含めて
書けないが故に密かに(隠れてないが)応援中。

★★ Very Good!!

玻璃の音*書房に登場するコリスのお仕事物語。
第1話でほっこりししたと思いきや、第2話でまさかの「ちいちゃんのかげおくり」で涙の大洪水!しかしコリスがぷかぷか揺られるシーンにほっこりしました。
癒されたいときに読ませて頂きます。

★★★ Excellent!!!



作者さまの作品、『玻璃の音*書房』の
スピン・オフである本作。
余談ですが、この『こりす書房』を読むにあたって
『玻璃の音』のほうも最初から読み直してみました。
そして目が開かれたような気持ちになりました。
ああ、わたしはこの世界が大好きなのだと
あらためて感じるのとともに、まえに読んだときには
いったいなにを見ていたのだろうと自問するほどに
そこに広がる景色に初読のときよりもずっとずっと強く
心を奪われてしまいました。
(もちろん、初読のときからこの世界が大好きだったけれど、
再読のこの心の惹かれ方は自分でもちょっとびっくり
するほどだったのです。)

それから自分のレビューのいたらなさに、
「この作品の良さをぜんぜんつたえられていない!」と眩暈を覚えた。
一面の雪景色、足跡もないような新雪。
そんな清くて白くて、不思議に温かいものを表現したかったのに
それはまったく失敗に終わっていたことへの自分自身に対する失望。

おなじようなものを、この『こりす書房』のレビューを
あとから振り返ったときに感じるかもしれない。
もう少し話がすすむまで待つべきではないか、と
自問自答しながら、でもやっぱり書かずにはいられなかった。
このやさしさに満ちた世界が心から大好きだから。
感性というものはこういうものだと教えてくれるような、その世界が。
その「大好き!」という気持ちをおつたえしたくて
いろんな方に知ってほしくて、レビューを綴ってしまいました。

コリスくん、お仕事がんばってね。
『ちいちゃんのかげおくり』、わたしもむかしの
教科書を引っ張り出して読んでしまったよ。
きみが浮かんだ大海のなかに、わたしの涙もあったのかな。