コタツvs人類。
コタツに襲われてコタツムリに。
飛行するコタツ、オフトゥン。
駆逐してやる! この世から……一匹残らず! と続きそうなあらすじ。(実際にはそういう展開にはなりませんが)
設定だけ見るとギャグとしか思えないのに、内容はほどよくシリアスです。
かといって堅苦しいわけではなく、むしろ読みやすい。
かなり文字数はありましたが、気がつくと読み終わってました。
キャラクターもいいです。
主人公が主人公っぽいです。
性格とか言動とかではなく、窮地に陥ったときにしっかり主人公できてます。(うまく言えなくてすみません)
周りのキャラも個性的です。
毒舌の親友や心配性の幼馴染、可愛いマスコットキャラ……ならぬマスコタツキャラ、そして総司令官の幼女。
キャスティングに穴がありません。
何が言いたいかというと、控えめに言って超面白いですよ!ということです。
作者様が続編を書かれるようでしたら、コタツでミカンを食べながらゆっくり読みたいと思います。
マブラブだとか進撃の巨人だとかのように、追い詰められた人類が脅威に立ち向かう本作。相手は炬燵、本作の時間軸では250年前に敵となった存在。私たちが普段何気なく享受している安寧も、何時突き崩されるか分からない。一方的に愛すべき存在だと認識している物も、何時牙をむいてくるか分からない、という非常に高いメッセージ性を感じます。
いや、大真面目に書きましたけど、内容はシリアスな笑いです。大真面目に、非常にシュールなことをやっている。大真面目な文章で、登場人物も大真面目、でも敵は炬燵。無駄に詳しい(褒め言葉)武器の説明や、無駄に詳しい(褒め言葉)炬燵の生態など、ツッコミどころ満載です。そういうのが好きな人は好きでしょう。私は結構好きです。
しかし、炬燵はどうやって生殖してるんだろうなぁ。私気になります。