二月三日は書詠フミの誕生日。おめでとう。

自動物語生成ソフトウェアに、十七歳の少女のキャラクター設定が付加された、ノベロイド・書詠フミ。
【1】では、書詠フミが生み出す「ノベロ小説」が日本を席巻し、人間の小説家たちをほぼ廃業に追い込んでいく歴史が語られます。
淡々と綴られて長く感じるかもしれませんが、とにかく読み切っていただきたい。
【2】から、物語が動きます。

自分の仕事を奪われても、その瞬間に立ち会えて歓喜するSF作家の言葉には、感動すら覚えます。
少女・書詠フミが確かに存在し、そしていなくなってしまったことを寂しく思うと同時に。
彼女が自由を得たことを願います。
おめでとう。

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