このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(160文字)
決して悪い人ではないただのオタクだったこの人は救われる道がなかったのか。オタクの喜び、悲しみを正確に捉えた最初から最後まで目の離せない、切なくも素晴らしい作品。
きっと共感したと言ってはいけないのでしょう。けれどこれ以上ない切なさとやり切れなさに胸が苦しくなるのは、自分にもそういう部分があったからなのだと思います。結末は肯定しません。でも、それならどうなったら良かったのか。そんなことを考えてしまいました。本当に辛いけど、大切な作品です。
最初から最後まで、色眼鏡をかけずに一人の男を見つめ続ける、ある人物の独白。典型的なデファクトスタンダードであるキャラを含め、物語の情景がありありと想像でき、少ない文字数も相まって、最後まで一気に読めた。終わり方も綺麗にまとまっていて、小説を読んだという満足感も得られた。本来ならもっと高い★にすべきだとは思うけど、字下げや句読点などの様式が読みにくかったため、この★で。
彼は確か、実際のところ、それほど熱心なファンでも無かった様な気がしますね。 人形の見つめる男の様な人には、本当はテロも起こせないこと。 分かっているから、搾り取られていくのでしょう。 働きに出た先で、彼は何も学ばなかったんでしょうか。 それとも学ぶ余裕も無いほど、のめり込んでいたのでしょうか。 働いたことで、親との関係も少しは良くならかったんですかね。 好きにはなれない作品です。 でも、感想を残さずにはいられない作品です。 書いてくれてありがとうございます。
そもそもアイドルを目指すような女の子は、俳優やスポーツ選手などの成功したイケメンが好きなわけで、コンサートに来てるオタクなんか吐きそうなほど嫌いなはずです。なのに「ファンのみんなありがとう」とか言うのは、単に仕事だからです。そしてそれらをプロデュースしてる連中は、金と女を楽しみ放題。ファンなんかただのカモです。要するに、どこにも愛なんて無い、というのが救いようのない現実です。夢とか感動とか、口に出してセールスする連中ほど、汚いっちゅうことです。