凛々しい女と物言わぬ相棒の物語

なんとなく読み始めたら、やめられなくなりました。孤独に鍛えられ、強くならざるをえなかった主人公に鮮やかな青春の彩りをもたらす、名車スーパーカブ。本当にバイクって、ロマンを満載した乗り物ですよね〜。

それにつけても、ものすごい文章力とストーリーテリング力です。完璧なロードムービーが脳裏に浮かびました。

長い物語に見えますが、主人公がゆっくりとカブと一緒に世界を広げていくのを追いかけているうちに、あっという間に読み終えてしまうでしょう。

ニヤリとさせられるのが、ゴーグル・雨具などの小道具類にオイル交換やパンク修理の描写。私は自転車乗りですが、やっぱり専用品はかゆいところに手が届きます。

最後に一言……少年よ、それはカッコ悪すぎる(涙)。

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