読み専 なんだコレ素晴らしいな!と思ったものに星をつけています。
件の怪鳥のイメージは、おそらく原典ではなく某地獄教師の由来のものと思われるが、それを見事に昇華し、苦しみの具現として描いている。怖いというよりは、悲しく辛いと思えるお話。
人が恐怖を感じるというのが、何らかの圧倒的理不尽に打ちのめされたときであるとするなら、この物語はまさしく恐怖を感じさせる物語である。無駄のない短編で読みやすい文体軽快な文章は、火葬鳥の芯である恐怖…続きを読む
火の妖鳥に取り憑かれた少女のお話。タイトルにある「火葬鳥」が姿を見せるのは文中では決定的な瞬間のみですが、少女に常に纏わりつく死のイメージが火や死への根源的な恐怖を喚起してくるようでした。一切救…続きを読む
暗さ、救いようのなさでも断トツ。 表現方法も、「転んだ先で待ち構えるアスファルトの固さのように、」など巧い。状況の描写、回想、考察、会話など流れのバランスがよく、内容の陰鬱さを上回り、生きること…続きを読む
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