人間だからこその愛情

その横断歩道に立っているのは、プログラミング通りに動く1台のごく普通のロボット。当たり前のように動き、プログラムに従って人々を助け、不平不満と言う感情なんて持っていない単なる「機械」。
それなのに、何故か不思議な気分に駆られていく主人公の心が、丁寧に描かれています。

昔から、人間は単なる昔の光がやって来るだけの空に様々な神話を当てはめたり、偶然できただけの模様に伝説の人物を思い描いたり、乗り物や武器を様々な美男美女にしたりと、「無生物」に対して様々な感情を当てはめてきました。
確かに、それは独りよがりとも言えてしまいますが、そう言う心があるからこそ、この主人公は最後まで1人の「人間」であり続ける事が出来るのかもしれません……。

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