小気味よいショートフィルムで描く、闇夜のような恋模様。【★】

 テンポ良く場面を切り替えながら、噛み合っているようですれ違う大人の男女の恋愛模様を描く。軽快なという意味でのライトタッチが読んでいて心地良い。裏面を覗けば残酷とすら言える恋の形が、このライトさでするすると心に滑り落ちてくる。
 暗い夜を飾る「色」の存在が、二人の間の感情を代弁しているかのようでスリリングだ。


 もう少し彼らの“中身”を覗いてみたいと思うのは、贅沢な望みであろうか。

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