報われねえ、ままならねえ、それでも男は立ち上がり、為すべきことを為す、岩より硬い信念のもとに。タフガイを主人公として描いたハードボイルドなんですよ、普通に考えたら。ところが、この作品は笑えてしまう。よく「吹いたw」っていうじゃないですか。私、本当に「ブッ」ってなりましたからねw
実質的にはコメディで、とにかく笑えます。
最初は勇者に深刻なトラウマがあるのかなー、と思ってましたが、実は普通にアレでしたし…。全体的に明るいんですよ。ダークヒーロー的なポジションにいる主人公なのにストーリー自体はライト。明るく軽い。改めて考えると、このバランスが絶妙なんでしょう。
勿論、笑いのツボは人それぞれですので、「え、26レポってそんな凄い?」って感じる方もいらっしゃるでしょうが、その後のストーリーもキャラも爆発的な破壊力がありますからねー。読み進めればどこかでツボるんじゃないでしょうか。この作品はイライラにブチ切れてからが本番ですよw
現在、連載が滞っているのが唯一残念な点ですが、1人でも多くの方に読んでもらいたい作品だと確信してレビューさせて頂きました。胸を張ってオススメします!
ランキング入りしている小説のあらすじを見て笑っていました。そしてこの小説の番になりました。最初はタイトルを見て、なろう系小説かと思っていました。次にあらすじ読んで、アンチなろう系なろう系小説かと思いました。でも、読んでいるとまともな小説という印象を受けました。
ここからは幕間その2までの感想です。
おもしろいです。
この物語の主人公視点からしたら、勇者御一行は脳がトんでます。しかし、勇者視点ならあたりまえのことしかしていません。グレイシャル・プラントを庇っていてもおかしくありません()。言い過ぎました。これは不自然です。ですが、主人公を追い出したことには理由があるようです。なぜカウンター攻撃が出るのかはまだわかりませんが。
言が悪くなりますが。ここまででストレスを感じている人は、脳死で読んでいるか、主人公と自分を混同しているのだと思います。
ここからは気になったところです。
主人公は勇者の行動を、理由があると思っています。しかし、どこか侮蔑でもしているような感覚があります。しかも勇者の弱さを強調し過ぎです。これに違和感を覚えてしまいます。
主人公を手助けする僧侶が女二人とはいかがなものですか。過激なフェミさんだったら怒りますよ。
"全身を貫くような衝撃を眉一つ動かさずに受け流す。"とありましたが"眉一つ動かさず"は三人称視点になります。余裕を表現するにしても不自然です。
以上の3点からは、読者に安心感を与えようとしているように感じます。主人公のすごさを強調していることもです。それに気づいた読者が、急につまらなく可能性があります。たぶん。
総評
ここまで書きましたが、この小説はこれでもいいと思います。私は気になるタイプですが、コメディ調だと思えば気にならない人の方が多いでしょう。
気分で中を覗いてみたら、完成度が高くて驚きました。
今のところ、勇者には好印象を抱いています。今後、勇者の評価が上がるのなら嬉しいです。
主人公アレスの苦悩と奮闘ぶりがとても面白いです。大変ですよね、組織の一部となって仕事をこなしていくのも。
次々とトラブルを起こす取引先や、無茶振りを繰り返す上司、なにをしでかすかわからない同僚、頼れる部下は帯に短し襷に長し、そんな時にもライバル会社は状況の変化を待ってくれない…。
私はこの物語のアレスのように優秀で無いのでそんなトラブルに見舞われたことはないですが、優秀な同僚が奮闘しているのを遠目に見ているようで、同情と応援の念を禁じ得ません。
そのような理由で他の小説とは一線を画する素晴らしい物語だと思います。
ただ、他の小説と同じように、主人公アレスが着々とハーレムを築いている点だけは共感なんて出来ませんが(笑)
二部までの感想
端的にいうと面白さの方向がミスト。
ミストの場合は主人公は薬をとりにいう場面など普通に考えて悪手もありましたが総じて数ある選択肢のうち悪くないと思われる選択をし、結果論として全て全てが最悪の方向に転がっていきました。
この話の場合でも最善手であろう選択をしているのにもかかわらず結果論として悪い方に転がっているのでミストの主人公と同じように不憫に思えてしまいます。
しかし、ミストの主人公とは違いこの話の主人公は滅茶苦茶強く、主人公の持てる情報の中では割と最善手を打ち続けているのでミストのような致命的な最悪まではいっていないのかと思われます。
ミストのように終始もやもやするしストレスは溜まっていきますが話自体は本当に面白いので恐らく「名作ではあるが読み返そうとは思わない」というパターン