この春社会人になり、慣れない一人暮らしを始めたときに偶然出会った小説でした。新しい生活が始まり、不安やストレスで押し潰されそうななか、何気なく読み始めたところ、魅力ある登場人物たちが織りなす群像劇に夢中になり、気付けば最後まで読み切ってしまった。平凡な主人公が魅力ある隣人たちと出会うことで少しずつ、でも着実に成長していく様が心に刺さります。この春社会人になった人にぴったりの小説です♪
世間知らずな僕らが、初めて暮らしたのは、坂の上のビルだったーー。サクラビルに住むことになった二人を巡る、奇妙な住民達との交流。日常や事件を、丁寧な文体で描く。落ち着いた描写に癒されます。
そう考えさせられる物語。あのアパートだって、あのマンションだって、たくさんの人生があるんだ。人生に新しい角度の思考を与えてくれる。そんな物語です。
はやりじゃないとは思います。でも、多くの人の共感を得るはず。読んで損はしない。特に大学卒業間もない人にオススメです。
同じマンションに住んでいても、名前すら知らない。それが当たり前の世の中で、サクラビルを舞台にその住人同士が、思わぬ形で出会っていきます。誰もが一度は経験したであろう悩みを抱え、サクラビルにや…続きを読む
もっと見る