イロモノ巫女異伝? 否!

「巫女がプロレスで妖怪退治」と書くと、とても奇天烈な小説のように思われます。それ自体は否定できません。

 ですがキモであるアクションシーンの描写は素晴らしく、引き込まれるものがあります。
 何よりも妖怪の一つ一つをきちんと調べ上げ、それに則した事件や行動をとっています。退治される妖怪一人一人を『単なるモンスター』として扱わず、相応の行動理念をもって戦わせているのは退魔物として素晴らしいことだと思います。

 戦いだけにとどまりません。登場人物もまた、個性あふれる巫女ファイターばかりです。
 人情あり、妖怪あり、恋愛あり、そしてプロレスありの作品となっています。
 カクヨム当初からの作品であるため文章量は多いですが、テンポのいい文章のため苦も無く読むことが出来ました。秋の夜長にどうでしょうか?

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