概要
薪割りが、なぜか〈王の剣〉と呼ばれています
村の税が払えない。だから俺は、魔王城の〈住み込み下男〉の募集に応募した。
勇者に城を三回も壊されて、人手が足りないらしい。給金は村の十倍。
面接に出てきたのは、白い髭の、やけに機嫌のいいじいさんだった。
「おぬし、わしの若い頃にそっくりじゃな! ほれ、これを着ておけ。寒かろう」
渡された古い外套を着て、廊下を掃いていただけだ。
なのに翌朝、城中が跪いていた。
「若様……! その外套は、陛下が即位の日に纏われた……」
じいさんは、魔王だった。
羊を口笛で呼べば〈魔獣の軍勢を統べる笛〉、薪を割れば〈岩竜の鱗をも断つ太刀筋〉、母さん直伝の煮込みを出せば死霊術師が泣く。
違います。全部、村でやってたことです。
魔王はにこにこと否定しない。四天王は一人ずつ俺を試しに来る。そして城の外では、〈魔王の息子〉の首を狙って勇者が動き出した。
勇者に城を三回も壊されて、人手が足りないらしい。給金は村の十倍。
面接に出てきたのは、白い髭の、やけに機嫌のいいじいさんだった。
「おぬし、わしの若い頃にそっくりじゃな! ほれ、これを着ておけ。寒かろう」
渡された古い外套を着て、廊下を掃いていただけだ。
なのに翌朝、城中が跪いていた。
「若様……! その外套は、陛下が即位の日に纏われた……」
じいさんは、魔王だった。
羊を口笛で呼べば〈魔獣の軍勢を統べる笛〉、薪を割れば〈岩竜の鱗をも断つ太刀筋〉、母さん直伝の煮込みを出せば死霊術師が泣く。
違います。全部、村でやってたことです。
魔王はにこにこと否定しない。四天王は一人ずつ俺を試しに来る。そして城の外では、〈魔王の息子〉の首を狙って勇者が動き出した。
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