概要
十年ぶりの同窓会で、誰とも話さなかった人が、輪の真ん中で笑っていた。
十年ぶりの同窓会。
高校の図書室で誰とも話さなかった彼が、輪の真ん中で笑っていた。
「欲しいものって、ある? 僕はない」
十一年前の冬、閉館五分前のカウンターで、彼はそう言った。
あの日わたしが返した答えを、彼だけが覚えている。
百人一首シリーズ・第六話(一話ずつ読み切りです)
七十七番 崇徳院「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」
(急な流れが岩で分かれても、やがて一つになるように、別れてもいつかきっと逢おう)
高校の図書室で誰とも話さなかった彼が、輪の真ん中で笑っていた。
「欲しいものって、ある? 僕はない」
十一年前の冬、閉館五分前のカウンターで、彼はそう言った。
あの日わたしが返した答えを、彼だけが覚えている。
百人一首シリーズ・第六話(一話ずつ読み切りです)
七十七番 崇徳院「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」
(急な流れが岩で分かれても、やがて一つになるように、別れてもいつかきっと逢おう)
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