概要
「みんな汚染されている。誰も信じるな」祖父は俺にしがみついて言った。
3か月前、北海道の東にある霜別山地で斜面が崩れ、山の腹に洞窟が口を開けた。土砂の中から拾われたのは、既知のどの文明にも属さない青銅の壺。胴に彫られた人の像は、目のところだけが深くえぐれている。
名誉教授の祖父が率いた調査隊は「巨人と思われる骨格を確認」と送ったきり、連絡を絶った。10日後に届いた知らせでは、隊員たちは帰り道のあちこちで自分の目を抉り、背中を上にして、土の中へ潜っていた。
生きて掘り出されたのは祖父一人。照明を落とした病室で、祖父は俺にしがみつき、耳元で言った。
「みんな汚染されている。誰も信じるな」
「太陽を直視するな」
研究所に勤める俺、畑野崇は、祖父の教え子が率いる新しい調査隊に自分から加わった。
けれど山へ入る前から、目に映るものがおかしい。眼鏡店の店員の袖から這
名誉教授の祖父が率いた調査隊は「巨人と思われる骨格を確認」と送ったきり、連絡を絶った。10日後に届いた知らせでは、隊員たちは帰り道のあちこちで自分の目を抉り、背中を上にして、土の中へ潜っていた。
生きて掘り出されたのは祖父一人。照明を落とした病室で、祖父は俺にしがみつき、耳元で言った。
「みんな汚染されている。誰も信じるな」
「太陽を直視するな」
研究所に勤める俺、畑野崇は、祖父の教え子が率いる新しい調査隊に自分から加わった。
けれど山へ入る前から、目に映るものがおかしい。眼鏡店の店員の袖から這
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