概要
見えなくなったから見える景色がある。怪異の悩み、聞き届けます。
霊力を失ってから、世界はずいぶん静かになった。久遠薫は、かつて国家特務機関「ゼロ」の天才捜査官だった。だが霊力を喪失し、今は心理カウンセラーとして相談所を営んでいる。相棒は九尾の狐・玉藻。見えない怪異の声を中継してもらい、その悩みに耳を傾ける日々だ。開かずの踏切に毎夜立つ少女。母親から完全に忘れられた座敷童。被害者の名前を消すホラー投稿から生じた呪いの怪異。被害を正確に予測するシステム「ミカガミ」とそれに指定された危険な少女たち。一人の忘れられた少女の相談から始まった事件は、やがて国家の根幹に関わる機密へと迫っていく。失ったもので、分かることもある。見えなくなって初めて見える景色がある。薫の敵は、怪異だけではない。自分を追う弟、国家組織の思惑、そして怪異を操る背後の存在。相談者の話に耳を傾けることが、すべてを変える。
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