概要
「その綺麗な称号、僕が毟り取ってあげるよ」
暗闇の荒野で目覚め、すべての記憶を失っていた少年・ゼ口。たどり着いた巨大な王都の門で、彼は肩書き《称号》を持たない存在『虚人《きょじん》」として世界から冷酷に拒絶される。仕事も、お金も、生きる権利すらすべて『称号』の有無で査定される、残酷な格差社会。絶体絶命のゼロは、他人の称号を毟(むし)り取って生き延びる者たちの姿を目撃し、この世界の血生臭い真のルールを知る。一ーこの世界では、誰かが這い上がるために、誰かが泥水に落ちる。そして、ゼロは名前以外のすべてを失ったまま、残酷な人混みの流れの中へ踏み出す。立ち止まって、誰かが優しく手を引いてくれるのを待つだけの自分は、もう捨てた。怖くても。分からなくても。この歪んだ世界の常識<ルール>に、魂ごと拒絶されたままで終わるつもりなんてない。何者でもない『
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