このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(124文字)
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飴玉を「父と母の愛情」だと信じて集めていた少女が、両親に置いていかれるたび甘さへ逃げていくのが苦しかったです。ご飯のお金まで飴に変えて、眠り続けながら「私はこんなに幸せ」と思っているのが、しんどい。お母さんが泣いて謝っているのに、本人にはもうその涙さえ届いていないんですよね。最後まで飴玉を宝物として瓶に貯めている姿を見ると、欲しかったのは砂糖じゃなくて、ずっと愛情だけだったんだろうなと思いました。
美しく愛らしい言葉選びの奥に、隠しきれない人々の心の闇という苦みが舌の上に残るような短編集。 儚げに美しく光を反射して綺麗だと思うのに、触れるとすぐに割れる薄氷のような世界観が魅力的だと思いました。 小さな幸福と、その裏に必ずある毒素に魅了される一作となっていると思います。
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