さて、現在連載中の『ピーチ+1』は、「第3章 Speed時速30キロ」に突入しております。元ネタはもちろん映画『スピード』。バスに仕掛けられた爆弾が、規定の速度以下になると爆発するという設定です。映画『スピード』では時速80キロになってましたね。
この時速80キロというのは、米国では時速50マイルのことです。なので、映画の映像では、バスのスピード・メーターの針は、緊迫した場面では50の目盛りに近づいていくんですが、見ているこっちはちょっと焦ります。
「80キロ以下じゃん!」
実は50マイルなんです。
さて、本編の話。
『ピーチ+1』では、路線バスに爆弾が仕掛けられ、それを解除するために一徹がバスの屋根に登ります。
バスの燃料タンクは現在は車内の左前、前ドアの後ろ辺りにあることが多いです。が、十五年前の旧プロット製作時に調べたときは、屋根の上にボンベを装備したバスというものが存在しました。現在も存在するのかも知れません。
が、この路線パスの構造についての資料がなくて、ここはもう想像で書いています。なので、バス・マニアの人からは、「ちげーよ」というツッコミがあることだろうと思います。
でも、屋根の上にボンベが乗っている構造の方が面白いので、本編ではそちらを採用しています。
また、本編にときどき登場して、ちょっと話題のクソババアですが、じつは一切の設定がありません。一徹の師匠にあたる人みたいですが、一徹には嫌われていた様子。当然ですが、プロット作成時には存在しませんでした。書いているそばから出てきたキャラクターのため、名前も何もありません
みなさんも、書いているそばからキャラが出てきちゃうことって、ありますよね? え、ない?
そして、屋根の上の一徹は爆弾の解体に挑んでいます。そして、最後にたどり着くのが、赤い線か、青い線か?
この、最後に残った二本の線のどちらを切るか?という命題は、映画『ジャガーノート』から来ています。この作品の爆弾解除のラストの選択肢ですね。
で、これが後の世の数々の作品でオマージュされています。ドラマ『古畑任三郎』でもありましたし、いろんなアニメでもありました。あと、ゲーム『鈴木爆発』でも。
という流れで、『ピーチ+1』でも、その流れが採用されています。
表側にフェイクのパネルがあるという展開も『ジャガーノート』からとってます。あからさまなトラップがあったあとに、わかりにくいトラップを仕掛ける。ひとつトラップを外した安心感から、迂闊に踏ませる地雷を設置するやり方。
爆弾解除は、これだから面白い!
今回はここに、次回予告も入れておきます。
『ピーチ+1』第25話 予告
時速30キロ以下になると爆発する爆弾が仕掛けられたバス。その運転を任されたピーチであるが、走っているのは朝の環状七号線。すでに渋滞が始まっている。
一方バスに仕掛けられた爆弾の解体に挑む一徹は、敵の仕掛けた数々のトラップに苦しめられる。
果たして起爆装置の解除は間に合うのか?
一徹が起爆装置を解除するまで、ピーチは規定以上の速度でバスを走らせ続けることができるのか?
「ねえ、ピーチってさぁ、赤と青、どっちが好き?」
次回、『ピーチ+1』第25話「ねえ、ピーチ、どっちが好き?」
人に訊くんかいっ!