• 異世界ファンタジー
  • 現代ファンタジー

『《光背》のユヴォーシュ』執筆後記その5

 引き続きネタバレ全開、自分語り全開でお届けします。そういったものを許容できる方のみどうぞ。

 今回はまとめ。執筆後記最終回です。













 ★タイトルについて

 各話につけるタイトルは四文字でそれっぽいタイトルにしよう、と決めて激しく後悔したのはどこだったか。割と短いスパンでころころ変わる序章・1章と、続くようになったそれ以降で方針転換が分かりやすい。

 どの各話タイトルが好きか聞いてみたいなと思ったり。筆者のお気に入りは「大魔王殺」「幽林夜会」「悪性神話」「不帰光芒」あたりです。響きが好きだったり、前々から考えていて思い入れがあったり。

 そういえば500話に近づくにつれてタイトルが1文字ずつ削れていき、「500話 決着」となるのは480話あたりで思いつきました。あとはナヨラとの決着とディレヒトとの決着だな、ちょうど500話くらいかな……というところから面白くなってやっちゃいました。

 あと、「218話 ■■■■その1」の黒塗りは「悪性神話」です。ケルヌンノスとの接触によって《暁に吼えるもの》との一種ファーストコンタクトが成される話だったのでそういうタイトルにはなるのですが、ここでそのワードを出すのは早過ぎるという判断からそういう処理になりました。仮にも前作で使っているワード、明示するのはもっととっておいてもいいだろうという思いがありまして。

 そうそう、執筆後記その1でちらっと触れていたりしますが、『《光背》のユヴォーシュ』と『Crackers:How to go』は世界観を同一としております。というか同じ世界群の一つであり、『ユヴォーシュ』は当初は『Crackers:Earlywalk』というタイトルでした。《暁に吼えるもの》の落とし仔として造り上げられ、狂った暁を追い求めるよう宿命づけられたユヴォーシュが、そこから脱却して正しい朝へとたどり着く……というコンセプト。6章と7章の章タイトルにもそこらへんが表れていますね。結局、狙うターゲット的に硬派だけど一見して想像しにくいタイトルではなく長く分かりやすいタイトルにしたのも、これはこれで楽しい経験を出来ました。

 作品タイトルとしては後悔があって、『(前略)今更慌てたって知らん、(後略)』のところは『今更慌てたってもう遅い』にすればよかったなあ、と。6章で創造主との決別にタイトルを使うことを思いつくのが遅かった……。

 章タイトルはどれも気に入っています。2章は資料を見返したら「西へ西へ、と彼は言った」って案もあったみたいですね。彼は……カストラス?



★今後の予定

 ちょっと別の活動に手を広げたりしてしまった関係で、今年中は執筆の予定はあまり……。

 とはいえ書きたいネタはあるので、そちらが一段落ついたらまた書きたいと思っております。何書こうかなあ、と迷っていたり。『Crackers:How to go』完結後のツイートで「魔法少女か、王道ファンタジー、あるいは『C:Htg』の続編……」みたいなことを言っていますが、更に書きたいものが増えてしまったのです。具体的にはスペースオペラと探偵・怪盗モノ。それ以外にも正統派の学園青春モノだとか、やっぱり大好き現代伝奇、そういえば今度は初の女性主人公もいいかもしれない、その他エトセトラエトセトラ……と、放っておくと際限なく膨れ上がるので、出力が追いつきません。なんとか増えないか、筆者。

 あ、色々言ってますが、どれも世界観的には同一なのです。まだまだ『Crackers』の軸で書きたいことが山ほどあるので、異能を持つ人々の紡ぐ物語、お付き合いいただければ幸いです。

 そして何より、『《光背》のユヴォーシュ』を読んでいただけたことへ感謝を。筆者が完結させられたのは、読んでくれているという実感を数字で得られたことが極めて大です。誰にも見せない、誰に読まれるかも分からないままではきっと書ききれないほどの長さがありました。それに付き合っていただけた方、途中までは読んでいただけた方、あるいはさわりだけでも見ていってくださった方、皆さまのお陰で『《光背》のユヴォーシュ』はあります。ありがとうございました。

 新作についてはちょっと未定ですが、また何かあればここやツイッターで告知などいたします。またお会いできると確信しております。

 とりあえず、まずは『《光背》のユヴォーシュ』の改稿をしたい……けど、一日一話とかだと一年かかっても終わらない……。どうしよう……。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する