僕には、劇場の幕が下りてから既に20年が経過した今でも、心の奥底に深く刻まれた映画がある。
雨とともに訪れた、6週間の優しい奇蹟
その映画のタイトルは、「いま、会いにゆきます」。雨の季節となり、その名前を聞くだけで、当時の感動が蘇ってくる。
原作は市川拓司氏によるベストセラーのファンタジー小説だ。でも、それだけでは語り尽くせない。それは、読者の心を揺さぶり、感涙に誘う純愛小説とも言えるだろう。その物語は、人間の愛と生命の尊さを描き出し、読者の心に深く響く。
映画の主演女優は、今はもうこの世にいない竹内結子さん。彼女の演技やその透き通るような瞳は、観る者の心を捉え、離さない。彼女は僕の心の中で、永遠のマドンナとして輝き続けている。
物語は、妻を亡くし、6歳の息子とふたりで生活する主人公・巧の前に、亡くなったはずの妻が梅雨の季節のある雨の日、森の中から現れるところから始まる。しかし、彼女は一切の記憶を失っていた。巧は、彼女を優しく迎え入れ、三人での少し不思議な共同生活が再び始まる。
そして、三人の心には、生涯にわたり消えることのない、ある大切な宝物が残されていく。それは、愛と絆、そして生命の尊さを改めて教えてくれるものだった。
竹内結子さんの命日は、2020年9月27日。その映画の公開日は、二十年前の2004年10月30日。
彼女を追悼する意味合いで、このところ、彼女の透き通るような笑顔や声を思い出しながら、短編小説を綴っています。エピソードや舞台は変えて、愛と絆、そして生命の尊さを胸に刻むために……
この小説を書き終えたら、カクヨムでも公開させていただきます。
もし竹内結子さんのファンがいらっしゃったら、このページでお声をおかけください。