高校3年の後期、英語が得意だった私が
初めて読んでみようと思った原書。
引きずり込まれた。まるでキューバに
いる貧しい漁師の老人が一人語りする
嗄れた声が聞こえてくるようだった。
老人の相手をする少年がまたいい。
そして、太陽が降り注ぐキューバの
海岸がまるで見えるようだ。
最後の一文が心を打つ。
The old man was dreaming about the
Lions.
最近思うことは、負け惜しみでは決してなく、
自分が語るストーリーを楽しみにして
一人でも読んでくれて楽しんでくれたら
それでいい、という思いだ。
それはまるで幼い時、祖母が怖い怪談を
ベッドタイムストーリーで聞かせて
私が逆に寝られなくなっても、
自分の語りを楽しんでいたように。
キツネつき、タヌキの化け、お犬様付き、
化け猫、・・・・
語りを楽しんでくれる人のために書く。
ヘミングウェイからそれを教えてもらった、