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うぃんこさんvsKAC

全ては春海水亭先生のせいだった。


2月29日。なんか春海水亭先生がお題出すっていうから何事だ?と思って見てみたら「書き出しが『○○には三分以内にやらなければならないことがあった』」という面白そうなお題を出しておられた。この時点では「このお題に取り組む人、大変だね」と他人事だった。

甘かった。なんと、特別課題として「全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ」も出されたという。これは賞(?)とは関係ないらしい。

率直に言って「書きたい」と思った。でも母の日記を読んでもらいたいからあんまり関係ない文章を上げるのも嫌だなあと思った。でもバッファロー一つぐらいならええか……とも思った。

というわけで仕上がったのが『バッファロー3分ブレイキング』(https://kakuyomu.jp/works/16818093072850652902)だ。ハッキリ言ってこれは駄作だ。全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れである理由が一切ないからだ。むしろ「全てを破壊」に対する持論を突き付けるだけの駄作となった。書き出しが~のはもうどうでもよかった。書きたいのはバッファローだからだ。

書いちゃったついでに春海水亭先生と対談していた八潮久道さんのお題「住宅の内見」にも挑戦することとなった。

で、出来たのが『前日のサンタクロース』(https://kakuyomu.jp/works/16818093073083669099)だった。何でこの時期にサンタクロースかって?はて、ファイナルファンタジーSの読者であれば3月はクリスマスのはずでは……?と思ってサンタについて真剣に考えた。

問題は、住宅の内見というものを何故やるのか理解していなかったことだ。そりゃ今後住むからだ。私はそれをやっていなかったのだ。だから住宅の中を見る行為にサンタが一番適していると考えたわけだ。タイトル、サブタイトル、書き出しの元ネタは「恋人はサンタクロース」から取ったが、こんな小細工はどうでもよい。

ふと、思いついた。「セックスしなければならない部屋の内見をすれば面白いのでは?」というわけで『内見したらセックスしなければ出られない部屋だった』(https://kakuyomu.jp/works/16818093073248793602)を投稿した。自分で書いてみたら思いの外つまらなかった。オチがすごく微妙。私の弱点である。

ここまで来たんならもう全8回やってみようと思った(そもそも、8回もお題が出る事をこの時点で知った)わけだが、次のお題が「箱」とかいうとてつもなく抽象的なものだった。作家のお二人は全然優しくて楽しいお題を出してくれたんだろうなと思った。

やる気が無かったので、母の闘病日記(https://kakuyomu.jp/works/16818023213770809376)の裏話たる『死装束』(https://kakuyomu.jp/works/16818093073313371845)を投稿した。800字ぴったりボーナス用だ。ちなみに作中に出て来るプラスチックの箱は親父がしっかり活用していた。悲しい。

第4回のお題。これが問題だった。「ささくれ」ってなんだ。これでどうしろってんだ。

そんな気持ちを前面に押し出したのが『ささくれに触った人が死ぬ能力を持って異世界転生しない』(https://kakuyomu.jp/works/16818093073530944905)なのだが、私は異世界転生直前の女神的存在とチート能力についてあーだこーだ喋る漫才パートが好きなのでそれを書いた。ちょっと自分の指に出来たささくれを気にするようになったのでこいつは気に入っている。

第5回「はなさないで」。うん、ラブコメだね。というわけで書いたのが『寄生虫』(https://kakuyomu.jp/works/16818093073720467947)だ。何度か親父の胃がアニサキスに食いつかれたことがあるのでそこから着想した。私は喘ぎ声とかオホ声とか考える才能がゼロに等しいと分かったのが収穫だ。みさくら語ジェネレーターに頼ってしまった。

第6回「トリあえず」。トリだけカタカナなのが嫌らしい。そしてトリを強調されるとFF14で使っている自キャラの事を思い出してしまう。

その自キャラの紹介こそ『不審な鳥の不審鳥』(https://kakuyomu.jp/works/16818093074036216039)だ。お題を完全に無視して「いかにしてFF14の用語を使わずFF14の二次創作をカクヨムでするか」の訓練になった。タタキ・カツオノも1週間だけ使っていた自キャラだったりする。

でもこいつは駄作中の駄作だ。不審鳥のいいところを一切活かせていない。普段の不審鳥SSはぷらいべったーに上げているのでよろしくね。

第7回「色」で出した『色塗り』(https://kakuyomu.jp/works/16818093074152961521)もFF14ネタである。ただ、外部ツールが絡んでくる治安の悪い話のため、あまりいい気分ではないが風刺にはなった。はず。昔、私の「色」をどっかの捨て垢に晒されたのが執筆の原動力となった。

そして最終回「めがね」で出した『私が眼鏡かけようがかけまいがお前達には関係ない』(https://kakuyomu.jp/works/16818093074340389302)も怒りの産物と言えよう。きのこvsたけのこ論争から始まるくだらない争いに辟易していたからだ。こればっかりは本心100%で書かせてもらった。あと委員長の目が小さすぎてコンタクト入れられないのは去年結婚した友人から着想を得た。ありがとうな。

というわけで9本ぐらいの短編をなんとか書き上げたわけだが、これで思い知ったのは私の力不足だ。具体的には「主題との絡みが弱い」「中盤から地の文が少なくなり台詞だらけになる」「オチが弱い」あたりか。身の丈を知る良い機会となった。

このきっかけを作ってくれた春海水亭先生には感謝している。なんか書いて投稿することへの抵抗感がグッと薄れたからだ。



というわけで春海水亭先生のデビュー作『致死率十割怪談』(https://www.kadokawa.co.jp/product/322312000037/)が発売中なのでよろしくお願いします。今日帰ったら家に届いているはず。それでは、また。

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