みなさん、こんばんは。
わら けんたろう です。
いかがお過ごしでしょうか?
今日もやって来ました。最近読んだ作品シリーズ第二回。
今回ご紹介する作品は『竜殺しのブリュンヒルド』デス。第28回電撃大賞銀賞受賞、宝島社刊「このライトノベルがすごい! 2023」新作部門第2位となった作品です。
コミカライズ化もされてマスね。
この物語は、伝説の島「エデン」に取り残され生き延びた少女が、エデンを護る白竜と出会うところから始まります。白竜は少女を娘のように育て、娘はやがて美しく成長します。
そこへ現れたのが……。
一言でいえば、たぶん愛と復讐、そして正義の物語?
ファンタジージャンルですが、どちらかというとダークよりのお話です。確か、著者ご本人の言だったと思いますが、Web小説だったら敬遠されるでしょう、とのこと。
……なんとなく、解ります。
割と、文芸的な表現が多いんですよ。加えて、ちょっとダークで重めの話なので。
ワタシは割とスキですケド。
ところで、前回紹介した作品でも気が付いたことですが……、
登場人物の数が少ない。
「スパイ教室」では、主要登場人物は多く見積もっても10人(モブ含まず)。
「竜殺し」に至っては、
①ブリュンヒルド……主人公。
②白竜……ブリュンヒルドの育ての親のような存在。
③シギベルト……ブリュンヒルドの父。ネグレクト父。コミュ障気味。
④ザックス……シギベルトの友人で、何かとブリュンヒルドを気に掛けるナイスガイ。痴情のもつれから、元カノに刺されるという悲しい体験の持ち主。
⑤シグルズ……ブリュンヒルドの兄。ブリュンヒルド専属の残飯処理係(笑)。
……四人と一匹!?
アイテムみたいなのも、バルムンク、ファルシオン、あとは……、エデンの灰とか竜の鱗とか。
ふむ。
教訓:詰め込み過ぎないコト。
そういえば、ロバート・マッキー「Story」にも、「登場人物の数はできるだけ絞れ」みたいなことが書いてありましたわ。
10万字程度の作品なら、このくらいの登場人物で物語を回す方がいいのかもしれませんね。
世界観の大きさに影響する場合もあるので、一概には言えませんが。
すくなくとも、読者には分かりやすい展開になるでしょう。
で、「竜殺し」の話に戻りましょう。
ラストシーンにツッコみたい点が無きにしもあらずですが、エピローグのセリフはワタシのココロに刺さりました。
――ありがとう。私のために……(【注】以下、ネタバレにつき略)
読み応えのある作品です。
まだの方は、是非。