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歌詞と文学

またBUMPの話になってしまうのだが……

『月虹』という曲がある。
この曲は言わずもがな、アニメ『からくりサーカス』のテーマ曲となっている訳だが、彼らは何かとタイアップする時、その作品を全部読み、かなり深く理解した上で作るらしい(これはそう言う話を聞いただけなので、ホントかは分からない)

その為、専用に作った曲はどれも、作品に則した内容、イメージ、曲調になっているので、バッチリとかみ合う。
実に深い所でリンクした曲を作るので、違和感は全くないのは当然なので、そこに関してはあえて触れない。

さて、本題。

『月虹』の一節に、

たった一度だけでも頷いてほしい
鏡のように手を伸ばして欲しい

というものがある。

これ、ものすごく詩的で、文学的だと思いませんか?
『鏡のように手を伸ばして欲しい』

鏡に向かって手を伸ばすと、当たり前だが、コンマ一秒と狂うことなく、実像と虚像が同時に、お互いに手を伸ばす形になる。
それくらいに、気持ちやタイミングを重ねて、同じ行動をして欲しい、という願いと……過大解釈をすれば、『愛』の話なのだ。

それは家族愛かもしれないし、友情かもしれない、普通に恋かもしれない。
種類は分からないが、きっと愛情であり、好意であって、自分の気持ちに、相手も同じでいて欲しい、応えてて欲しいという願いの現れである。

この感情と状況を、一文で表せるというのは、なんともお洒落だ。

下手な小説家たちよりも、はるかに文章が上手い。

素晴らしいね、という、それだけの話。

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