4月29日から5月2日の間は通常お仕事モードで、後半の連休の恋しい卯月です。
似たような方もいらっしゃるかと。頑張ろうね、あと少しの我慢だ。
執筆活動については普段の平日、時間の少ない中でどこまで書けるか。これをベースにするべきですね。週末や連休をアテにしても思ったほど進まない。そこはおまけ程度に考えるのが続けられるコツでしょうかね。
ここのところは、谷崎の「文章読本」とマルクス・アウレリウスの「自省録」をちょっとずつ読んでいくのが良い感じです。毎日の中に気づきがあって楽しいです。
日本人の国民性を語っているところで久々に見た言葉があったので、今日はそれを。そんなの常識やんって方はスルーでいいですよ。
【巧言令色鮮矣仁(こうげんれいしょくすくなしじん)】
論語にでてくる孔子さまのお言葉っす。この言葉がすらっと出てくる若者は重役級のおじいちゃん上司のウケが良くなる魔法の言葉です(これマジ)。語呂がいいので漢字は出てこなくても口が覚えてくれる。
巧みな言葉を用い、表情をとりつくろって人に気に入られようとする者には、仁の心が欠けているという意味で使われます。
谷崎も「おしゃべりだから嘘つきであるとは限りませんけれども、……東洋に於いては、おしゃべりの人は兎角物事を修飾して實際以上に買い被らせる癖があり、信用されない傾きがありますので……」などど。国民性から日本語はおしゃべりに適さないよう発達したよと言っている部分にその言葉が登場します。
口先だけの奴っていますよね。学生の頃も社会人になっても周りに必ず湧いて出てくる。そういうタイプの人間は苦手です。「男は黙ってサッポロビール」(古っ!)がいいかな。卯月の生まれる前の三船敏郎のCMらしいですけど……。
この「仁」ってのが厄介で論語にもよく登場しますけど、孔子さまははっきりとは定義していなかったはず。気になる方は調べてみてください。
まあ、時代はそんな「千萬言を費すよりもさう云ふ暗默の諒解の方が貴い」なんて信念はすでに失われてますけど。
小説内のキャラづくりで軽い性格だったら多弁にしますよね。セリフ書くのが大変ですけど。三下の悪役とか、詐欺師とか。その反対に寡黙な登場人物がぼそっと呟く言葉が重たかったり。このへんの典型的なキャラ分類にはまだ生きています。たぶんまだ定番設定は昭和以前から変化していないのではないかと思います。
セリフが多くても話している内容が含蓄に富んでいたらまた違うのでしょうけど。登場人物、キャラクターのイメージってみなさんどう作っているのでしょうかね。身近な知り合い? 映画や漫画、アニメなんかの登場人物? そういったモデルになる人がいるのでしょうかね。登場人物が増えてくると他と差別化しなければいけないので本当に大変ですよね。無口なキャラはちゃんと存在してますよって作者が頑張ってあげないと、いつのまにか行方不明になってしまいますし。
登場人物がみんながみんな同じように寡黙でシャイだったら書くの楽だろうなと思ってしまった卯月でした(それはそれで面白くするの難しそうなのでやりませんけど)。
では。