• SF
  • 恋愛

完結。『寄る辺なきエトランゼ』に寄せて(後編)

ハロー。ハロハロ、つるです。

本日、番外編も更新し『寄る辺なきエトランゼ』ホントのホントに完結しました。

https://kakuyomu.jp/works/16816700426287181215

8月から連載を始めて、約3ヶ月。
それで辿り着いたラストがアレなものだから……
まぁ酷い話っちゃあ、酷い話ですね。

他サイトでは先に完結していたのですが、そこでのレビューで
“「バナナフィッシュ」や「アドルフに告ぐ」が好きな人には刺さるかも”との
勿体ないお言葉を頂き(双方、偉大な作品ですものね……)恐縮した反面、
そうだよなあ、刺さらない人には刺さらない作品だよねえ……
と改めて認識した次第です。
刺さらないっていうか、忌避されちゃうっていうかね。
だって読んでて鬱になりそうなエンタメですもの。
(ええ、いちおうエンタメのつもりで書いたのですよ……)

ことに、書き手のつる自身、連載中は脳みその状態が非常に悪かったので
(やや現在進行形)相互作用で精神的にドツボに陥りました。
さらに、思った以上に、読み手の方が少なかったという。
これには神経削られました。ホントーに辛かった。いや、今も辛い。ホント辛い。

こんなに連載してて、鬱になる話なかった。

でも、連載したことに悔いは無いんです。

ヘミングウェイの『武器よさらば』みたいな読後感を醸し出したかった、と
先のノートでも書きましたが、つるが一貫してどの作品でも書きたいテーマ、
「人間の矛盾」「生の不条理」「世界の理不尽」を、一回滅茶苦茶シビアな形で
書いてみようと思って、そこはぶれなかった自信はあるから。

ぶれず、思った通りの作品を書けたことは烏滸がましいながらも、誇りとします。
だから、悔いは無いんです。(大事なことなので二度言いました)
ですから過去の作品と同じく、これもまた、思い出深い大事な作品になりました。

やっぱり、つる、どんなに受けが悪くても
「口当たりの良いだけの作品」は書けないんですよ。えらそうですが……。

番外編の延長で、もっと恋愛要素を深めて、そっち方向のハッピーエンドに
もっていこうという構想もあったのですが、それも出来なかった。
だって「暴力の連鎖」を描ききるなら、あれ以外のエンドはないわけで。

……はあ、ほんと、つる、メンドクセー書き手です。
溜息が出るほどに。
誇りにも思うけど、自分が嫌にもなる……(これぞ人間の矛盾……!)

「それでも生きて往かざるを得ない」。

自分で書いといてなんと沁みる言葉でしょうか。
この3ヶ月、ジーンの目になって、ともに世界の理不尽を見つめ続けた気分です。

あー、なんだか良く分からない文になってきましたが、最後にこれだけは。
つる、いままでの作品の主人公では、今作の主人公、
ジーン・カナハラが一番好きです。
善人で、優男で、弱くて……どこまでも凡人で。つまりは、人間。
ヒーローでもなんでもない、フツーの人間。

その人物像だけでなく彼の「体温」まで読み手に伝え切れてたら、良いのですが。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する