>星海 航平
2026年2月6日 12:11
力学的に軌道エレベーターは赤道上にしか安定して建設できないはずなので、その基部は帝都ウィーンの南方、コンゴ辺りにあるはずです。
痛いところを突かれましたというか、軌道エレベーター、宰相就任前の柳井さんが使ったり使わなかったり程度で、低軌道リング側以外は存在感が空気なんですね。いやはや。
毎度帝都(惑星地球)にあるとは言われる軌道エレベーターですが、描写不足によりあまり使われないので、その点まずごめんなさい、と言っておきます。
そもそも大気圏内外を航行できる大型船舶が実用化されてるのだから、軌道エレベーターの意義そのものが揺らぎつつある昨今(帝国歴602年感)その上で当初設定を見つつ返信させていただきます。
ウィーン帝都直通軌道エレベータほどの構造物、実はあと12本あります。
皇帝陛下の懐刀(旧アスファレス・セキュリティ業務日誌)の第2話より引用しますが。
” 帝国暦五八二年六月二〇日 〇七時一二分
地球帝国本国 低軌道リング リニアライン
外回り 普通 第13号軌道エレベータ行き”
わあ13号軌道エレベーターがある。実は柳井さん、元々帝国軍を辞めた後は軌道エレベーターの工員にでもなろうかと考えていた時期があります。柳井さんが乗るこのリニアライン(普通)も工員ですし詰めという記述です。マジかよ。
”『次は新倉橋、新倉橋。お出口右側です。新倉橋から先、二号軌道エレベータホワイト・バーチへお急ぎの方は、次の新倉橋で、快速シュメッターリング行きへお乗り換えください』”
ホワイト・バーチは第二号。これはヴィルヘルムよりさらに古く帝国で最初にできた軌道エレベーター。中部太平洋ベーカー島沖10kmに浮かぶアースポートから、低軌道リングへと繋がっています。
え?ヴィルヘルムじゃなくてこっちが1号では?そら帝都のエレベーターこそ1号に相応しいでしょう不敬罪でしょっ引くぞなんてノリで番号が振られています。
こんなノリで
1,ヴィルヘルム(帝都直通)
2,ホワイト・バーチ(最古)
3,マグノリア
4,イズムルート
5,シュメッターリング
6,アマテラス
7,イズムルートⅡ
8,イズムルートⅢ
9,レオパルトI
10,レオパルトⅡ
11,レオパルトⅢ
12,レオパルトⅣ(最新)
13,タカアマノハラ(建造中)
となっています。
軌道エレベーター自体は現在最終号機のタカアマノハラが極東カオシュン沖に建造中ですが、これは他の軌道エレベーター(ヴィルヘルム含む)へのカウンターウェイト用としての想定もあります。遠目に見たら自転車のリム(低軌道リング)、ハブ(地球)、スポーク(軌道エレベーター)みたいに見えるでしょう。
なお、これで計画としては終了。帝国歴100年代、草案なら地球連邦から開始された帝都エレベータープロジェクトも一段落と言うことになります。
元々帝国の軌道エレベーターは12本が運用中。ヴィルヘルム(ウィーン直通斜行)は明らかにバランスの悪い、しかも高緯度地帯へのもので不適切な設計です。
しかしながら、アースポート側、低軌道リング側の接合部は完全固定でなく、つねに宙に浮いている状態を保持して、ケーブルの捩れに対してのクリアランスを確保しています。
だからアースポートは実際のウィーンよりはさらに南方になるわけで、軌道エレベータを利用する人はウィーン空港からさらに直通高速列車で移動することになります。
千葉にあるのに東京デ○ズ2ーランドみたいなもんです。想定ではウィーンより南方にあるノイシードル湖上にアースポートが浮かんでいることになります。
これには作中でもお馴染みの大気圏内でも宇宙空間でもカッとぶ大型船でお馴染みの重力制御・慣性制御技術が用いられるわけですが、この辺りは作中においてすでに「枯れた」技術となっています。
無論、それらのエネルギー供給はこれも実用から数百年経っている対消滅炉から得られる莫大なエネルギーあってのものですし、材料工学は言うまでもありません。
さて、だったらそもそも大型艦だけでいいじゃんという点に対しては、近郊列車と新幹線、一般道と高速道路、ウィーン帝都空港への入港船数の削減などなど(屁)理屈を並べておきます。実際、帝都空港のキャパオーバーは重大問題(現代のウィーン空港の敷地面積より数倍以上デカくしたとしても)になりますからね。なんせ帝国の中心地ですし。入港する船もキロメーターオーダーになりますし。
とここまで長々と書いてきましたが、本音を言わせてください。
帝都から夕日に照らされて斜めに昇ってくキラキラしたテザーケーブルってなんか素敵やん……