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極北の眷属《やから》・穢《けが》れ知らぬ凍土の娘《むすめ》達。降れ・集え、北天の城なす頂《いただき》より。
娘はその裾ひらめかせ・廻り・踊り・此処なる気を凍らせよ。
風は塵《ちり》に・塵は塊《かい》に・塊は枝の如く・また蔦《つた》の如く、伸び・変じて壁の如く廻れ。
顕れよ・《氷茨《ひょうし》の圍《かこい》》
疾く、囲《かこ》め。
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――以上。
「雪降る館のフィギュア」64話におけるセリアの詠唱、その全文でした(挨拶
本編では演出の都合上切れ切れにしていましたが、いちおう全文も考えてはいたのです。機会があればまた出したいなぁと思っています。
以下、余談ながら。
以前に↓の近況ノートで、フリスの詠唱は「天秤」というワードが入っていて、魔術師の詠唱全般がそうなのではなくフリスの詠唱がそんな感じなのだ、みたいなことを書きましたが。
https://kakuyomu.jp/users/toNo_ddd/news/16817330662328793563おそらくフリス方式(※魔女)の詠唱だと、こんなんかなぁという一例が以下。
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極北の城より降り給え・穢《けが》れ知らぬ凍土の娘《むすめ》達。
天秤の右腕に我は在り。左腕には深きもの・流れ去る時を縫い・永遠の書を封ずる指先・凍土の風なす氷女神《アトリティア》の息吹在り。
柱の頂きは北天の尖塔・風はその高きより静謐に凍り・廻り・吹雪の娘〈こ》らを茨の如く舞わしめん。
顕れよ・《氷茨《ひょうし》の圍《かこい》》。
棘は檻の如く囲い・いざや、百舌の剣に速贄《はやにえ》を。
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…魔女方式は今しがたに書きながら考えたやつなので、実際に出す機会があったら変えるかもですが。
正直、こういうの考えるのとても好きです、