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「魔女の嫁入り」、(ひとまず)完結しました


いや、《天秤の魔女》ってなんだよ(挨拶


いつも拙作におつきあいをいただきありがとうございます。

何はともあれ、拙作「魔女の花嫁」。
15話55,000文字オーバーでの一区切りで、ひとまずの完結です。
「でっかい事件も起こす気ないし、上限六万文字もあれば余裕よよゆー」くらいに構えていたらこのざまです。あと1話いちゃいちゃしてたら既定の上限を越えていたかもしれませんね。危ねえ。

また本作、実質8月6日から書き始めたことを思えば、ちょうど半月の執筆期間となります。
目標の毎日更新も、実情を詳らかにするならば首の皮一枚の綱渡りではありましたが、完結まで達成できました。

私、だいぶん頑張りました! やったね!
はい、自画自賛です。全力で自分を肯定して自己肯定感を上げてゆきますよ! これからの執筆のために!!


閑話休題。
本作は――多分に、におわせで終わってしまったところもあるように思いますが――前々からこねこねあっためていた《魔女》絡みの設定をちょいちょい出すことができたので、私的に満足度が高いものとなりました。

ここで話が冒頭に戻りますが、「魔女嫁」最終話で急に出てきた《天秤の魔女》が云々の話。あれも結構前から――具体的には「機甲少女」の頃から骨子だけはあった設定です。伏せ札を開くにあたって明確に形にしたのは最近ですけれど。

正味、これはまともに魔術の詠唱をやっているのがフリスくらいしかいないのでわかりようもないことなのですが。
「機甲少女」の頃から、彼女の詠唱にはおおよそどこかに「天秤」という単語が入っています。あれ、魔術師の詠唱全般がああなのではなく、フリスの詠唱がああなのです。いずれ他の魔術師が出てきたら違いが分かってくると思います。

天秤は、フリスが「魔女」として依って立つシンボルであり、血統を通していにしえから代々受け継がれてきた象徴という設定でした。
さらに言うと、「ホーエンペルタ」というのは百四十四ある魔女の血統――これは、「枝」と呼称します――のひとつで、同じ血統に連なる魔女はみんな詠唱の中に「天秤」が入る、みたいな設定もあり、またフリスは「ホーエンペルタの枝」の末裔ではあるのですが、実のところ彼女はとうに魔女の間では外れ者というか、精神性がだいぶん「魔女」のそれから外れていて「地に落ちたる宿り木の枝」なんて言われているとか、どうしてフリスがそんな外れ者として生まれてしまったのかとか、まあ付随する設定が色々あって、本当ならこの辺の設定を絡めつつ事件をひとつふたつみっつくらいぼちぼち書きながら短編連作的に夫婦いちゃいちゃをやりたいなー! というのが当初の「魔女の嫁入り」構想でした。

これぜんぶ六万文字以内で何とかするつもりだったとか、今にして振り返るとアホだなぁというか、自分というものがまったく見えていませんね、私。


余談ながら。
「魔女嫁」からお付き合いを戴いている方には↑の話は何のことやらというアレかと思いますが。

事情を詳らかにしますと、フリスとシオンの「結婚前のファーストライフ」というべき期間、別の話でちょいちょい書いていたりします。具体的には↓


《機甲少女》といっしょ! - 機械仕掛けの人形少女は、あなたのお姉ちゃんになりたいのです -
https://kakuyomu.jp/works/16817139558574088770


あらすじの時点でシオンの名前がばっちり出てきます。主人公ではありませんが。
フリスは八話から出てきますし、シオンとフリスは一章のメインを飾る準主役くらいのキャラです。
もしかしたら、コメント欄におけるコメントいただいた方とのやりとりで、このあたりの諸々をうっすら察していらっしゃった方もいるのかもしれませんが。

作中でちらほら名前が出ておきながら出す機会を逸してしまった――短編連作にできたら出てくるはずだったんです、とは言い訳を申し上げたい――シオンの弟くんことランディとか、「ユイリィちゃん」なんかも、こちらにばっちり出てきます。

ある意味、「機甲少女」一章の物語は公開済みの「魔女嫁」エピソードとちょうどコインの表裏になるお話でもあります。

お時間ご都合よろしければおつきあいなどいただけますと、私がとても嬉しいです。座組みはだいぶん変わりますが、総じて作中の空気感は「魔女嫁」とそんなに変わらないのではないかという気がしているので、「魔女嫁」の感じをお気に召していただけた方ならいけるのではないかなと思います。たぶんですが。はい。


…しかし、嫁入り前のファーストライフとその基盤になる設定がバチバチに固まってんですから、そりゃーあセカンドライフは書きやすいですわな。
コンテスト開始後にフォロー圏内のお話を読んで「なるほどーこういう感じなのか!」と腹落ちしてから書き始めても何とかなる訳ですよ。というより、そんな基盤でもなければ何ともなりようがなかったと思うのですが。

とは言っても、べつに「魔女嫁」は「機甲少女」の『後日談』の類ではなく、フリスを主人公とした「同じ世界の別のお話」のつもりでいますし、故にこれ一作でも読めるように手を尽くしたつもりです。
少なくとも、そのつもりでいます。「魔女嫁」の範疇では『触れないとフリスの立場的に不自然なんだけど、作中では不必要だったり、いちいち説明しだすと長くなって面倒な設定』の類はばっさり描写を切ったり、いろいろと小細工を弄していました。


いつか、フリス以外の「正しい意味での魔女」も書けたらいいなぁ――などと思いつつ、今回のところはこれにて。

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