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「機甲少女」74話更新――と、一部補足

ほんとはもっと真っ当な時間に近況ノート書きたかったのですが寝落ちしたせいでこんな時間だよ!

《機甲少女》といっしょ! - 今日からわたしは、あなたのお姉ちゃんです♪ -
https://kakuyomu.jp/my/works/16817139558574088770

74.
https://kakuyomu.jp/works/16817139558574088770/episodes/16817330652644951577


「雪降る館のフィギュア」毎日更新は15日でひとまず終了。もちょっと長く続けられたらもっとよかったのかもしれませんが。


さて。
補足の部分ですが、メイドのおはなしです。

今回、「機甲少女」二章で出てきた「パーラーメイド」というのは、19世紀ごろのイギリスに実在した(職分別の)メイドさんの呼び名のひとつです。
なんかそういうのがあったようで、客人の対応と給仕をするというのも(文言の範囲では)ほぼこれに相当します。

が、作中の描写は上記の文言のイメージからふくらませた私のオリジナルで、実在した「パーラーメイド」に相当するものかとなると、まあ「それはないかな」というところかがたくさんあるかと思います。
当然、74話で出てきた行儀見習いが云々という話や、所作が云々という話は作中の(私の)完全な独自設定。階層の異なる――というより、明らかに「メイドなんかやる身分のひとじゃないな」というキャラをしれっと混ぜ込むのを目的にパーラーメイドの概略からねじってこねくりまわして独自設定を積んだものです。
多島海、というよりルクテシアないしその一部ではそういうことをやっているのだ、という形でご了解ください。

なお、「見栄えのする美人が好まれたらしい」というのは実在のパーラーメイドから持ち込んだもの。
専用のメイド服が用意されることも多かったようで、やはりお客様相手の接客が仕事だからと見栄え重視だったみたいです。
なので、所作もきっと綺麗だったろうなぁ――というところから話を膨らませたのが自分のオリジナル部分でした。

にしても、メイドってちょっと調べただけでも面白いですね。
レディースメイド(女主人付きのメイド)やらウエディングメイド(令嬢付きメイド。将来のレディースメイド見習いでもある)なんて今回の設定上どうやっても作中では出しようのない類のものから、ナースメイド(育児を管理する乳母付きのメイド)やスティルルームメイド(ハウスキーパーの補佐)なんてのもいたりして、どうせならいろいろ出してみたいなぁという欲もあったのですが、話の流れの展開上パーラーメイドを出すのが限界でした。

「でっかい貴族のお屋敷に滞在」するというシチュエーションの味付けをやりたかったのです。
無国籍風欧州っぽいファンタジー世界の本作ですが、16世紀~20世紀初頭くらいまでの諸々ぶち込みつつふわっと19世紀欧州くらいの文明イメージで書いています。いえ、ロボ少女なんてものが跳ねまわってる時点で19世紀相当の訳がないんですけどね。

日本におけるメイドのイメージってハウスメイド(掃除・裁縫・給仕など)やメイドオブオールワーク(小規模世帯の生活全般を担うメイド)が主ではないかなぁというか以前の私がそうだった手合いなのですが、ひとくちにメイドといっても、大きなお屋敷では分業されていろいろあったみたいです。
ふと、「メイド喫茶のメイドって、もしかしてパーラーメイドの類なのでは?」と思うなどしましたが、あれはお客=ご主人さまないしお嬢様設定のものだから違いますか…。

2件のコメント

  • 遠野例さま。

    こちらの場をお借りして、レビューのお礼をさせていただくのをお許しください。

    素晴らしいレビューを本当にありがとうございました。

    あまりに嬉しくて、もう何度も何度も読み返してしまっています。

    拙作を端的に、そして目に止めて下さる方に対して訴求力抜群にまとめてくださってあり、正に極上の書評としか表現できません。

    今のところ、地球なのかそうでないのか、本当に異世界なのかどうかと言う、曖昧にしている部分を取り上げてくださっていることも本当にありがたいのです。

    と言うのも、読み手の皆さまとしてはじれったいのかも知れませんが、私が密かに、そのじれったさをずっと心の底で維持したまま読んでいただきたいという企みごころがあるからです。

    そしてとにかく、拙作に対して貴重な時間を使ってまでレビューを下さるということそのものが、何より嬉しくてたまらないのです。

    重ねて、お礼を申し上げます。
    本当にありがとうございます。

    ……お礼だけ述べて、こちらの近況ノートの記事に全く触れないと言うのも失礼に当たるでしょうから、少しだけ。

    ご存知のことと思いますが、拙作にもいわゆる「メイド」が登場しています。

    そのため、私もメイド事情についてはひと通り調べて、その奥深さに感心してしまいました。

    今の日本で流行っているメイドは、仰るようにオールワーク系というか、ごった煮になっている感がありますね。

    それはそれで面白いので構わないのですが、歴史的な背景や事実を弁えた上で見ると、いろいろと味わいがまた一段と深まる気がします。

    それでは長々と失礼いたしました。

    本当にありがとうございました。
  • > 夏井涼さん
    いらっしゃいませー。ご丁寧にありがとうございます!
    正味、レビュー書きとしての文章力は自分的にまだまだではあるのですが、気合いと自分が面白いと思った部分への言及だけは――書き足りない部分もありますが――ごりごり捻じ込んで書いたものでしたので、いささかなりとも作者さまに喜んでもらえたのなら、これに勝るものはありません。
    もちろん、ふらっと立ち寄った方への導線になったら嬉しいなぁ、という欲もあるのですが、さすがに確かめようのないことなのでこちらに関しては何ともです。
    重ねて、ご丁寧にありがとうございました。
    今後はゆるゆると最新エピソードを追わせていただく塩梅になるかと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします!

    > メイド
    ゆるふわ近世欧州風異世界(ロボ娘がいる時点で近世も何もない)で言うのもあれなのですが、現代日本とはちょっと違う感じの「異世界感」が出せたら私的には面白いなー、という欲は常にあったりします。
    メイドはその絡みでせっかくだからと調べた塩梅で、あとは食事の類もそういうところはあるのですが…

    たぶん、あの異世界の別のどこかだと「そもそも女性の使用人を雇う素地がない」文化圏とか、女官的な何某として仕える(※高貴な女性の世話役としての女性使用人)文化として成立しているような土地とか、あるんだろうなー、という妄想がふくらみますね
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