【これまで近況ノートで投げてきた設定】
・型式番号の話
https://kakuyomu.jp/users/toNo_ddd/news/16817330649563507665・一応布石は打っていたという話(トリンデン卿に関して)
https://kakuyomu.jp/users/toNo_ddd/news/16817330650424119799・使うあてのない設定の話
https://kakuyomu.jp/users/toNo_ddd/news/16817330651012605904------------------------------------------------------------------------------------
タイトル通りの何某です。
こういう与太をたまにやりたくなる私です。
一応設定だけは前々からあったのをずっと伏せていたのですが、本編で三機目も出てきたし、そろそろ全体像を公開してもいいかなー、ということで
【Lナンバーの設定一覧】
です!
本編に引っかかるネタバレはないはずです。あんまり。
なお、拙作に関して特段ご存じない方いらっしゃいましたら、よろしければ以下の拙作をお読みいただいた上でこのノートを再読いただけるとちょっと楽しいかもしれません。上の方で「本編」と言っているのはこれのことです。
よろしくお願いいたします。
↓
《機甲少女》といっしょ! - 今日からわたしは、あなたのお姉ちゃんです♪ -
https://kakuyomu.jp/works/16817139558574088770なお、容姿やら一人称やらのあって然るべき設定がほぼ書かれてないのは、その、どうか察してください。
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■《L-Ⅰ》:リトリィ・クォーツ
GTMM712-LⅠ
Lナンバープロトタイプ。汎用性能実装機L-Ⅰ。
第七工廠製・自律稼働型
契法晶二基搭載(主動力一基・疑似人格形成/機体統合制御一基)
都市内全領域稼働を前提に置いた民生汎用型機甲人形として設計・製造されたLフレームの原型機。
制作時点で契法晶駆動基の小型化が間に合わなかったため、Lナンバーでは最も大型のフレームとして制作されている。
後継機たる《L-Ⅱ》以降の完成後は民生型運用条件下での耐久稼働試験に用いられていたが、稼働開始より十二年後、想定を遥かに上回る速度で進行した疑似霊脈――好法合金導線による物理配線――の劣化に伴う、契法晶の機能不全で稼働停止、破棄。
設計時の稼働限界は三十年~四十年を想定していた。
■《L-Ⅱ》:イトリィ・モガナイト
GTMM713-LⅡ→GTMI713-ILⅡ→GTII413-ILⅡ-Rf→GTFI313-ILⅡ-Rf2
Lナンバー改修実験機L-Ⅱ。
第七工廠製・自律稼働型
契法晶二基ないし三基搭載(主動力一基・疑似人格形成/機体統合制御一基+外部バックアップ一基)
民生汎用型・局地運用型を統合した全環境対応型《機甲人形》実現に向けた各種改修のテストベッド機として制作。
Lナンバーの中では唯一、不測の機体喪失に備えた外部バックアップを搭載した機体。《L-Ⅰ》と対照的に、Lナンバーの中では最も小型化された機体。
稼働中のLフレームの中では最も長期に渡って運用・稼働を続けている機体。
複数回の改修、及び改修を担当した(管理を担う)工廠の変更に伴い、型式番号の変更が繰り返し行われている。
全領域型試験機として《L-Ⅴ》が用途変更された後は第三工廠管理下となり、民生型《機甲人形》の改修試験機としての運用が現在まで続いている。
後発機で実装された機構や試作パーツの投入が繰り返された結果、そのフレームは外観を除いて、稼働当初と完全な別物にまで置き換わっている。
■《L-Ⅲ》:ミスリィ・トリディマイト/エスリィ・トリディマイト
GTMM712-LRⅢ→GTMI712-ILRⅢ/GTMM712-LLⅢ→GTMI712-ILLⅢ
Lナンバー局地運用型量産試作機L-Ⅲ。
第七工廠製・自律稼働型
契法晶二基搭載(主動力一基・疑似人格形成/機体統合制御一基)
Lナンバーとしては初の局地型(≒軍用)機甲人形。卓越した技術を持つ人形工匠の手によらず、一般の人形工芸士と製造設備による量産を企図して設計を行った量産試験機であり、試験運用中の喪失・用途変更を念頭に同一フレームの機体が二機制作された。
同型の先行量産機/制式量産機と共に《北辺戦役》へ投入。これらは多数の損害を出すも、原型機たる二機は戦後まで喪失することなく稼働し続けた。
戦後は第七工廠管理下へ置かれ、後発機の技術による複数回の改修が行われている。
■《L-Ⅳ》:フェアリィ・クリストパライト/ホーリィ・クリストパライト
GTDM612-LLⅣ/GTDM612-LRⅣ
Lナンバー局地型先行量産機L-Ⅳ。
第六工廠製・自律稼働型
契法晶二基搭載(主動力一基・疑似人格形成/機体統合制御一基)
《L-Ⅲ》と同じ理由にて同一フレームの機体を二機制作。
励起法力による二機間接続連携を常時形成、常に互いの経験を交換することで、仮に一機が喪失した際も喪失時点までのデータの蓄積・補完・フィードバックを行えるフェイルセーフ機構を搭載した機体。
同型の先行量産機と共に《北辺戦役》終盤の戦線へ投入。
先行機たる《L-Ⅲ》を大きく凌駕する性能と戦績を示したが、激戦の最中に置いて両機とも戦中に喪失した。
戦後、陸軍では《L-Ⅳ》及びその改修型たる《L-Ⅳ改》フレームが制式採用。最も多数が生産されたフレームとなった。
■《L-Ⅴ》:キアリィ・スティショバイト
GTMM712-LⅤ
Lナンバー新式疑似霊脈実装試験機L-Ⅴ。
第七工廠製・自律稼働型
契法晶二基搭載(主動力一基・疑似人格形成/機体統合制御一基)
従来の機甲人形においては物理導線(※好法合金導線)で形成していた疑似霊脈網群を、物理導線を持たない異相霊的配線へと置換した、新式疑似霊脈網群による自律稼働型試験機。疑似霊脈実装を除いたフレームの基本部分はほぼL-Ⅳと同一だが、物理導線を廃したことで全体的に機構の簡略化が進み、整備性が大幅に向上した。
本機の成功に伴い、以降の機体で形成される疑似霊脈網群は本機で実現された異相霊的配線による実装が主流となる。
疑似霊脈性能試験の終了後は全環境対応型の試験機としても運用され、そのデータは《L-Ⅶ》制作時の基礎となった。
また、本機以降の異相霊的配線実装型Lフレームを総称して『Adv-Lフレーム』とする資料も存在する。
■《L-Ⅵ》:メルリィ・キータイト
GTEM513-LⅥ→?????????
Lナンバー新式機構試験機L-Ⅵ。
第五工廠製・令式制御型(思考制御型)→自律稼働型
契法晶三基搭載(主動力一基・思考投射領域形成/機体統合制御一基・疑似霊脈網群形成制御一機)→(主動力一基・疑似人格形成/機体統合制御一基・疑似霊脈網群形成制御一機)
Lナンバーでは唯一の令式制御型として制作されるも、最終稼働試験中にそれまで存在を確認されていなかった疑似人格が覚醒。これに伴う事故を受けて令式制御型/非自律稼働型としての完成を断念した。
自律稼働型《人形》として再登録の後、新式機構の検証を実施。
物理導線を廃した異相霊的配線の利点を最大限に活用し、疑似霊脈網群を『形状変更可能』のものとした。
またこれにより疑似的な『魔術構成』の形成に至るも、『魔術』の実装にまでは至らなかった。
操者の『第二の肉体』として、『国内にいながらにして国外の任務に携わる遠隔稼働機』としての運用を目的として開発・試験が進められたが、疑似霊脈網群の実装に伴う原始人格形成を排除できなかったことからこのプランは最終的に断念。
■《L-Ⅶ》:ナナリィ・コーサイト
GTMM713-LⅦ
Lナンバー改自律稼働/全領域型性能実装機L-Ⅶ。
第七工廠製・自律稼働型
契法晶三基搭載(主動力一基・疑似人格形成制御一基・機体制御/複合予備演算基一基)
《L-Ⅴ》《L-Ⅵ》の実験・運用データを基に、疑似人格形成制御用の契法基から機体制御を分離。
機体制御及び他契法基のバックグラウンド処理を補佐する予備演算基を増設した全環境対応型・改自律稼働型性能実装機。
高機能・高耐久のみならず優れて人間的かつ繊細な人格形成を並立したことで、Lナンバーの開発目的であった民生・局地両用の全領域型機甲人形として完成を見た高級機。
しかし、次期採用機を決定する性能試験において――主に局地運用における性能で――《L-Ⅷ》に敗北を喫し、正式採用には至らなかった。
■《L-Ⅷ》:トリクシィ・メラノフログ
GTVM823-LⅧ
Lナンバー新式自律稼働/全領域型性能実証機L-Ⅷ。
第八工廠製・自律稼働型
契法晶三基搭載(主動力二基・疑似人格形成/機体統合制御一基)
新式機体制御により、疑似霊脈網群統御と機体制御を一基の契法基に再統合。
主動力の増設により強固な疑似霊脈形成を実装した全環境対応型・新式自律稼働型実験機。
《L-Ⅵ》稼働試験時に自然成立した『人格』の存在を念頭に、高強度の疑似霊脈網群から自動生成された人格を『調整』するという形で形成人格を実装した(これは、形成人格を契法晶駆動基へ実装、疑似霊脈網群へ適用する、という従来の工程と順序が真逆である)。
形成人格の基礎を疑似霊脈に置いているため、《L-Ⅶ》以前の機体と比して疑似人格形成及び維持に要求される演算量が大幅に低減されており、演算容量の余裕が大きい。
これにより、従来機と比べ機体統合制御の演算速度において大きく秀でる機体として完成した。
他方、自然形成された人格は各々が個別の『個性』を有し優れて人間的である一方、『形成人格』としての骨子を調整によって後付けする形成人格は制御において難を抱え、実際の運用においては問題となるケースも少なからず存在する。
次期採用機を決定する性能試験において《L-Ⅶ》を下し、少数生産ハイエンド型のベース機として採用。
《L-Ⅷ》制式量産機及びこれの派生型は、ガルク・トゥバス国内において『トリクシィ・モデル』と総称される。
■《L-Ⅸ》:アーリィ・ザイフェルト
GTVM824-LⅨ
Lナンバー次期全領域型ヴァンガードモデルL-Ⅸ。
第八工廠製・自律稼働型・契法晶三基搭載/三基連携(主動力二基・疑似人格形成/機体統合制御一基・複合予備演算基一基)
《L-Ⅷ》をベースに『現行《機甲人形》の最高峰』をテーマとして制作された全環境対応型機甲人形。
機体としては『トリクシィ・モデル』の正統発展・強化型であり、難点ないし欠点として《L-Ⅷ》の段階で挙げられていた自然生成人格による運用面の難点も、そのまま継承されている。
ロールアウトより数年を経た現在においてもなお、契法晶駆動基連携/疑似霊脈網群搭載型の《機甲人形》としてはトップクラスの性能を誇るハイエンド機。
■《L-Ⅹ》:ユイリィ・クォーツ
Lナンバー最終型L-Ⅹ。
個人製作機・自律稼働型
契法晶四基搭載/三基連携+一基(主動力一基・機体統合制御一基・疑似人格/外的人格殻《ペルソナ》適応制御一基・多重世界階層広域観測/対外部優先連携制御/内的形象保護…多用途複合演算基一基)
《人形工匠》マードックの手による個人製作機。
《L-Ⅶ》の敗北及び《L-Ⅷ》フレームの制式採用後に一線を退いたマードックが、自身の工房で制作していたといわれるLナンバー最終モデル。
従来は(物理導線・異相霊的配線を問わず)フレームへと配線していた疑似霊脈構築を、異相霊基構成グラフ――通称、『設計図』――を司令塔として全身へ形成する手法に転換した機体とされるが、詳細は定かでない。
なお、本国に残された資料を読み解く限り、上記の手法による霊脈形成を行った《人形》は、理論上――形成霊脈の密度を除けば――人間(ないし生命体)と同一レベルの霊脈構成を保有するという。
疑似霊脈網群のみならず、フレーム素材・連携基構成・疑似人格基盤といったあらゆる点において従来のLナンバーからは一新されており、基礎構造すらまったく異なるそのフレームは、Lナンバーの中では《L-Ⅵ》と並ぶ極めて特異な位置づけにある。
自律調整において従来機と懸絶した性能を有し、「通常汎用型の用途において運用する場合、一切のメンテナンスなしで百年の運用が可能」な三系統補完構成の自律調整機能を保有。生体部品・内部フレームの修復のみならず、異相霊基構成グラフの併用によって(必要となる素材と設備さえ担保できれば、ではあるが)フレームの完全自己形成――即ち、機体の『自己改変』すら、理論上は可能とされる。
また、高効率の人格形成によって疑似人格形成制御を担う契法晶の容量に余裕が生まれたため、使い分け可能な複数の「ペルソナ」を保有。
当初「ユイリィ」として想定された人格以外に複数の「人格」を保有し、記憶や情報の連続性を保ったままシームレスに複数人格の転換・運用を行うことができるという。
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以下、補足
【Lナンバー/Lフレーム】
なんだかよく似た呼称ですが、
Lナンバー:新規フレーム、新造機のみを指す呼称。上述の十種十二機のみを指す
Lフレーム:Lナンバーのほか量産機などを含む、同型フレーム機全体を指す呼称
ということで。
LフレームのLは、《L-Ⅰ》リトリィ・クォーツの頭文字です。アルファベットにすると「Litory Quartz」。あの世界アルファベットあんのかよというツッコミに関しては、「アルファベット相当のものが存在する」ということでどうかひとつ。
本編では今のところLナンバーしかいませんが、設定上は他のナンバーもあります。
AナンバーとかEナンバーとかSナンバーとかIナンバーとかそんな感じのがぞろぞろと。キャラクターとして出てくるかは分かりません。
【名前に関して』
既に気づかれている方もいるかと思いますが。
Lナンバー各機の『苗字』相当の部分は、二酸化ケイ素の結晶形で統一されています。なぜ二酸化ケイ素の結晶形かという点については特に意味はないのですが、同一ナンバー機なので統一しています。その方がかっこいいので。
内情をぶっちゃけてしまうと、特段何の考えもなく語感というか響きの良さだけでユイリィ・『クォーツ』という名前をつけていたので、そこから紐解く形で全員の苗字を設定したというだけです。
「α/βが存在するらしい結晶形は同一の苗字がふたりいる」のが、ひそかなこだわり。
また、ザイフェルトとメラノフログは「ザイフェルト石」「メラノフログ石」から取っているため、呼称として統一するなら「セイフェルタイト」「メラノフロジャイト」とでもする方がよさげなのですが(モガン石は「モガナイト」にしてますし…)、ザイフェルト、メラノフログの方が響きがいいのでこっちにしています。
総じていろいろ適当です。
その方面の有識者とかではないので、何卒お目こぼしを。すみません…。