タイガー・ナッツ・ケーキ

おはようございます！

私もパトレイバーは大好物ですね。
見たのがかなり昔なので、記憶が曖昧ですが。

パトレイバーにおける最適な弾種は、民間人が暮らす市街地で、被害を最小限に火器を装備しない犯人の逮捕を目指す、というかなり特殊で限定的な条件だった思い出があります。

とくに民間レイバーは装甲が必要ないので外装はFRPが主流だったはずで、弾頭にほとんど貫通力に関しては考える必要がなかったと記憶してます。

では軍用レイバーはどうかというと、あのリアリティ重視の世界ですから、軍用レイバーも人型というクソデカ投影面積に重装甲を施すという非現実的なことは、やってなかったんですよね。

そんなことしても、どうやっても劣化MBTにしかならないので、兵器として説得力を持たせて、使い道をでっち上げられないのはパトレイバーを作ってた人たちは分かってたから。

例えば軍用レイバーの代名詞たるブロッケンにしても、体高8メートルで、複合装甲が使われているとされているのに、重量はたった9トンしかありません。

MBTより投影面積がでかい＝装甲防御しなきゃいけない範囲が広いのにMBTの六分の一程度の重量しかないということです。

つまりあの投影面積で9トンに収まっているということは、耐弾性能はMBTには遠く及ばないのはもちろんのこと、IFVにも劣るものであることが明確にわかります。

おそらく正面から12．7mmNATOクラスの重機関銃に耐える程度しかできません。

側・背面などはそれすら貫通するかもしれませんね。

複合装甲が使われているのも、おそらくコックピットの周りだけなんじゃないかなと。
あとの部位はペラッペラでないと、この重量にはならないですからね。

なので戦場で軍用レイバーを破壊するだけなら、特殊な弾種を用意する必要はなく、一般的に出回ってる20mmクラス以上の機関砲の徹甲弾や榴弾で十分ということになります。

では、一方で軍用レイバーが交戦する相手はどうかというと。
MBTの無力化までを視野に入れると、選択肢は非常に少なくなります。

一つは戦車砲をレイバー向けの銃器に改造して使用すること、ですが。これは大きなデメリットがあります。

レイバーの重量が軽すぎることと、重心が高すぎることで反動を制御できず、命中精度が死ぬからです。

人型ってそもそも砲を発射するためのプラットフォームとしては終わってるんですよね。最悪の形です。

MBT並の命中率を出そうとすると腹ばいになって交戦するしかない。
だったら最初からMBTで良いじゃんって話しになってしまう。

しかも装甲もペラペラだから、MBTと撃ち合ったら一方的に負けてしまう。

しかも重い。
ラインメタル120 mm L44でも４トンあるので、レイバーの重量の半分以上の重量の武器を持ち歩くことになっちゃいます。

つまり戦車砲を改造して装備するのは、デメリットが大きく、劣化MBTにしかならない、ということになります。


では正規の戦車砲ではなく、低圧砲ではどうでしょうか？
砲を計量化でき、反動も小さくできるので命中率の向上は見込めます。
しかし、正規の戦車砲と比べて貫通力に劣るので、対MBTを想定するなら、正面からの無力化は難しくなります。


最後に残る選択肢がATGMです。
戦車砲の射程外から、正面からでもMBTの撃破を狙えます。
発射機構も軽量にできるメリットもあります。

即応性は上記２種にくらべて遅いですが、そもそもレイバーはMBTと堂々と撃ち合える兵器ではないことを考えれば、大きなデメリットにはなりません

そう考えると、軍用レイバーの武装はIFVに近い物が理想になりそうですね。

IFVと武装を共通化すると兵站面でも有利になるので、おそらくあの世界の軍用レイバーの主流は、

『その国の軍隊が使ってるIFVと同じ２０～３０ミリクラス以上の機関砲に、APFSDSなどの徹甲弾系弾種と、HEIなどの榴弾種』

それに＋して

『IFVが装備しているのと同じATGMを装備』

っていうスタイルが流行ってそうな気がしますね。