• ホラー
  • 現代ファンタジー

「らーめん才遊記」で考える

こんばんは。今夜はTVerの回し者です。
鈴木京香、黒島結菜主演の


  「行列の女神~らーめん才遊記~」


が面白くて見てます。最新話、TVerで1週間無料。

つぶれそうなラーメン店を建て直すフードコンサルティング会社のお話で、
アハハと笑える楽しいコメディーなんですが、
新人の問題児ゆとり(黒島結菜)がライバル会社とプレゼン勝負をする第3話、ギクッとする、なかなか深いセリフがありまして、そのまま書き起こしますと、



 カリスマ社長芹沢達美(鈴木京香)のお言葉

「料理がおいしいだけじゃ店は成功しない」

「ほとんどの客は複数の店を食べ比べて、美味しい方を選んでるわけじゃない」

「客のほとんどは保守的で、知名度や誰かの推薦で店を選んで、そこで食べた味に満足して帰っていく。つまり彼らは、情報を食べているのよ」

 そして(ネタバレごめん)プレゼンに負けたゆとりは、

「悔しいです。美味しいのに、悔しいです!」

 と泣きながらラーメンをすすり、
 再び社長。

「あの子を見てると何故イラッと来るのか、理由が分かった気がする。
 ただ美味しいものを作ればいい。そう信じていた昔の自分を思い出して。羨ましくなっちゃうからよ。きっとね」



ギクッ……としません?
ラーメン店もそうなんでしょうけど、
これ、あらゆるクリエーターに共通の課題と言うか、悩みですよね。
漫画家も、小説家も、映画制作者も、
「面白い物を書けば(作れば)きっと。」
と、読者、観客を、「信じて」、一生懸命面白い物を作り出そうと頑張っていると思うんですが、
「信じて」いる読者、観客が、実はそんなに一生懸命、真剣に見てくれているわけではなく。
一生懸命書いて、「よおーし!」と公開して、反応がさっぱりで、「あれっ?」と思って。
そっかあ、イマイチだったなあ……。よし、それじゃあ今度は、と頑張って、
「よおーし!」と思って、また「あれっ?」と思って。
うーーーん………、受けない。
もしかして、「面白い!」と思ってるのって、単なる自己満足なのかなあ……、と悩んで。
じゃあ、どういうのが受けて、読まれてるのかなあ?とおっかなびっくり覗いてみると……
……… ……… ………
………俺の作品って、これに負けてんのかあ……
と、言っちゃあなんだけど、だんだんと……、…… ……、
読者を信じられなくなっていっちゃうんだよねえ………
こんなこと言っても不愉快に思われて、無視されるだけなのは分かっているんだけどさあ、でも、


「悔しいです。面白いのに、悔しいです!」


と、やっぱり思わないではいられないんだよなあ……
大ヒットする!……とは思わないですけど、でも、
「こういうの、好きな人、いるんじゃない?」
とは思うんですよね。そもそも自分が見たい、読みたい物を書いてるので。
過去さんざんじたばたした挙げ句、今は
「好きな物を書いて、楽しもう。少しでも……ほんとはたくさんいてほしいんだけど……少しでも面白がって読んでくれる人がいてくれたら、嬉しいじゃないか」
と思うようにしてます。読んでくれる人、ありがとう!!!


とっても楽しい「行列の女神~らーめん才遊記~」、ごめんなさい、第3話の無料配信は終わっちゃいました。現在第4話が配信中です。ここまでの話、機会がありましたら、またご覧下さいませ。


お報せ:
TVerでは「鍵のかかった部屋」も配信開始。貴志祐介原作、大野智、戸田恵梨香、佐藤浩市トリオの密室ミステリーシリーズ。これも面白いですよー。お時間がありましたら是非。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する