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「スチームボーイ」やってるよー

こんばんは。AbemaTVの回し者です。
大友克洋月間、第2弾、今週は、


  「スチームボーイ」


です。1週間、17日(日曜)夜まで無料で見られるのかな?

2004年と言うから16年前になりますね。映画館で観て以来の鑑賞でした。
当時は賛否両論……否の方が圧倒的だったんじゃないかと思います。わたしも
「あんまり面白くないなあ」
と、盛り上がらないまま見終わったように覚えてます。
さて、今回、実に16年ぶりに再見して………
…………
…………
面白かったです。
あれ? 面白いじゃん! って感じで。
当時なんであんなにつまらなく感じたのか不思議なくらい。
やっぱり「AKIRA」みたいに尖ったのを期待してたからでしょうね。スピード感があって、かっこいいのを。それが、なんだかのんびりした展開で、絵柄も大友克洋らしさがあんまり感じられなくて、やたら手のかかった完成度ばかり無駄に高く感じられたんですね。
今回、パソコンでのんびり鑑賞して、やっぱり改めて完成度の異様な高さに驚きました。先週「AKIRA」を見て、どうしても当時の技術的な限界や制作環境の制約を感じた(当時、それゆえに革命的に面白くて快感だったんですけどね)のに対し、「スチームボーイ」は今の技術水準から見てもとんでもなく高い完成度で、逆に今だからこそ、この映画がどれだけ贅沢に作られたものか理解できます。
当時、「大友克洋っぽくないなあ」と感じたもろもろも、改めて見ると全然そんなことなく、実に大友克洋らしい映画でした。
細密画のように描き込まれたロンドンの街並があれよあれよとぶっ壊されていく、思わず笑っちゃうような悪趣味さは、やっぱり「AKIRA」の破壊衝動と共通して、快感で、大友克洋がやりたかったことがようやく「見えた」気がします。
うーーん……、きっと完成した映画に自信満々で、受けない&大赤字という結果に、
「え? なんで?」
とがっかりしたでしょうね。申し訳ございませんでした。
でもねえ……
大人になったから(16年前も大人だったけどさあ)余裕を持って鑑賞して、じっくり作り込まれた面白さを味わえるけど、やっぱり今の若い人が見ても、どうだろうなあ……、と思うんだよね。いや、うんと面白がって、興奮してくれたらいいんだけどさ。でも……、今の若い人たち、「本物の面白さ」なんて、見向きもしないからなあ……。二次創作的にいじれる美少年も、萌え的な美少女も出て来ない、ごくごく普通の、ちょっといかれた人々の群像劇を、面白がってくれるかなあ……、面白がってくれたら嬉しいんだけどなあ…………、と思います。

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