これ、後書きに書けよって話しますね。
まだ完結していないので、最後まで気を抜けない、ちゃんと完結させるというのは前提に。
僕は、フィクションの中でくらい自分を報いてやりたかった。
東京でやりきって、抜け殻になった僕は、富山に帰ってきて、何をすればいいのか分からなかった。東京に行ったのは、日本の中心を見たかったというのがほとんど。
東京で、頂点を見れば、自分の中の殻を壊せて、何者かになれると信じていたから。強い欲求を得られると思ったから。
結論から言うと、一番なんてなかった。そこにはただ、想像以上の数の人間が住んでいるだけだった。正直、失望した。
資本主義社会において欲のない人間は、生きづらすぎる。家の中に布団とテーブルしか置いていない僕の物欲は皆無で、生きているだけで毎月七万円の家賃が飛んでいく。近くにコンビニもあるし、便利は便利だが、それが自分を満たしているかというと話が別だった。
馬鹿らしいと思った。何のために働いているのだろうと思った。気がつけば、東京に出てきて二年と三ヶ月が経っていた。
人と爆裂的な速さで流れる情報の波にもみくちゃにされ、僕の頭は弾けとんだ。真っ白に。そして、僕は物欲を失い、理由を失い、そして意欲を失った。
そうなった人間がどうなるかというと、自殺するか出家するしかない。
のらりくらり生きるためには才能もいるし、生きているだけでお金がかかる。
僕は死ねなかった。だから僕は、生きるために最低限の生活費を稼ぐことにした。
東京では暮らせないので実家のある富山に帰った。
幸い、僕にはおじいちゃんが残した空き家があったのと、お母さんがまだ元気なので、雨の日とかは車で送迎をお願いすることもできた。
僕は、周りにお願いして、もう一度、自分の時間を取り戻す旅に出た。
そうして、絞り出た文章が、イカんせん、貧乏でスシ。だった。
ありがたいことに、頂いたレビューは、僕の話したかったことに、親身に寄り添ってくれている。
↓サンダルウッドさんから頂いた素敵なレビュー
https://kakuyomu.jp/works/16817139557109524821/reviews/16817330648660776920