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ひたちなか市といばらき県

 前回『全部、青い。』のタイトルで国営ひたち海浜公園のネモフィラを取り上げました。車は混雑が心配されたのでJRの常磐線で最寄り駅のJR勝田駅へ。茨城県と言えば、全国都道府県魅力度ランキングで6年連続最下位で“有名”ですね。ちなみにあまり言われていませんが2009年から始まったこのランキング、茨城県はブービー賞(最下位から2番目)になった2012年を除いて毎年、最下位の47位に甘んじています。ちなみに茨城の“連敗記録”を阻止した2012年の最下位は群馬県です。群馬が茨城に花を贈ったのか、塩を送ったのかは分かりませんが。

 で、自らの不勉強を茨城県のランキング順位のせいにするつもりはありませんが、ひたちなか市について知らなさ過ぎたのです。公園内の施設とアクセスしか事前に調べていなかったために、勝田駅は勝田市だと信じて疑わなかったので、シャトルバスで公園まで僅か15~20分程度の間に勝田市からひたちなか市に入ったものと勘違いしていました。ひたちなか市は勝田市と那珂湊(なかみなと)市が合併して誕生した新市ですが、県北の日立市の存在が誤解の原因でした。勝田市と那珂湊市が合併するのなら「かつたなか市」の方が分かりやすくないですか。まさか「常陸国+那珂湊」の「ひたちなか」とは思いが寄りませんでした。もしかしたら、「常陸国の真ん中」的な意味が隠れているのでしょうか。ついでに言えば茨城県は、正式な県名が認知されていない都道府県ナンバーワンですよね。「イバラギ」との刷り込みが蔓延しています。ちょうど、山陰地方以外の多くの方が、鳥取県と島根県の位置関係を曖昧にしか理解していないように。福島県を挟んだ近県の宮城県が「ミヤギ」と濁るのも影響しているかもしれません。余談ですが、誤解の払拭には、さいたま市のように「いばらき県」にする手もあります。しかしです。今や、日本トップクラスの集客を誇る公園があるのですから、茨城県の魅力度ランキング47位からの脱出も時間の問題です。渋川ゼミ的に言えば、前途洋々です。埼玉を含め、群馬、栃木の各県が押しなべて40位台に低迷している現状を見ると、いきなり大きく飛躍するにはハードルが高過ぎますかね。文字通り、“茨の道”が続きそうです。
さあ、みなさん。この秋、コキア鑑賞に行く前に、「茨城(いばらき)県」について少し雑学的な予習をしてみると楽しみが2倍、3倍になること間違いなしです。

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