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アンコウ鍋 そのニ

 今晩は。閑古路倫で御座います。続き、始めます。鰹節削り有りました。思い出しました。小振りの鉋を逆さまにして、下に小箱を付けたのが有りました。偶に、指ケズちゃうやつ。でも、うちの親、料理に出汁取らなかった。親戚のおばちゃんも、ハイミー振ってたな。人工調味料アミノ酸一杯の奴、オヤツがわりに舐めてた。あの頃のおやつ、酷かった、筍の皮で梅干し包んで輪ゴムで止めて、それを、しゃぶってた。梅干しダイレクトじゃ無いから、唾液で薄めて、良い塩加減に筍の皮の香で、まぁ、甘くは無いし、おいしくも無いんだけど、みんな同じ様に貧しかったから!平気だったし、味噌もよく舐めてた。砂糖舐めると怒られるから、あと、醤油呑んじゃったら死ぬと脅された。醤油飲むバカいないって、だって不味いもん。天麩羅は、中学卒業まで、醤油で喰ってた。料理人に成った従兄弟に、「これ、ちょっと塩っぱいヨ」と言ったら「天麩羅、醤油で喰ってた奴に言われたくねぇ」と言われた。お互い様じゃん!と言って笑った。酒も味醂も醤油もあったが、それを合わせる手間が無かった。食材は良いものが沢山あったが。美味しく食べる手間ひま、惜しんだ。そんな訳で、爺いの中では、常陸国に、”出汁文化“がやって来るのは麺つゆがガラス瓶に入って売り出された後の事、丁度、半世紀前のことでした。天麩羅を麺つゆで食べたのは。”了“

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